吹き抜ける風
今風が耳の横を吹き抜けた
冷たい風は耳にヒビをいれるように強く吹いた
鼻吹き抜けていく風
頭に入る冷たい風が頭を冷やした
身体の隙間すきまを吹き抜ける風
肌の毛穴がきゅっと引き締まるのがわかる
髪をサラサラとなびかせる風
首元を吹き抜ける風が首を絞めた
私を吹き抜ける風は冷たく
秋と未練を吹き抜けた
記憶のランタン
暗い部屋を彷徨っていると
ランタンを見つけた
恐る恐る火をつけた
セーブ完了...
がたんッ
後ろから物音がした
物が落ちたというよりは重たい生き物が落ちた音だった
▶ 近づいてみる
様子を見る
ガシュッ!
未知の生物にやられてしまったようだ
ロード中...
目を覚ますとランタンに火をつけていた
がたんッ
また、後ろから物音がした
今ならわかるあの未知の生物だ
近づいてみる
▶ 様子を見る
大きなその未知の生物はこちらに気づいたようだった
選択肢はもうないのに…
ガシュッ!
また、未知の生物にやられてしまったようだ
私はまたこの記憶のランタンからやり直すのか?
冬へ
冷たい風に重ね着をして対抗する季節となりましたね。
冬はおかわりなくお元気でしょうか。
わたくしはいつもの彼らに色を着せるのに大忙しです。
きっと、冬の頃にはまっさらな彼らを観られることでし
ょう。
人々は明後日には冬が来ると仰りますがいつ頃こちらに
来られますか。
わたくしの仕事が減るのは少し悲しいものですが、冬が
早く来ることは幸せでございます。
では、彼らが呼んでいますので
また会った時にお話しましょう。
秋より
君を照らす月
「真面目に生きてきたんだね」
「偉かったね」
「でも、辛くなったんだよね」
「だめなこと、してみたくなったんだよね」
そんな事を言う君
君を照らす月は
君を妖美に映していた
月に照らされた言葉は心に刺さった
君の言葉だから刺さった
そんな月に感謝して
君を照らす月に感謝して
君の手を取ったんだ
木漏れ日の跡
寒くなってきたこの時期でも
昼間の日差しはあったかい
木陰で休むあの子の肌には
木漏れ日が降っていて
キラキラまつ毛が光っている
こちらに気づいたあの子の微笑みは
まるで木漏れ日の跡のように
儚く薄く綺麗だった