木漏れ日の跡
寒くなってきたこの時期でも
昼間の日差しはあったかい
木陰で休むあの子の肌には
木漏れ日が降っていて
キラキラまつ毛が光っている
こちらに気づいたあの子の微笑みは
まるで木漏れ日の跡のように
儚く薄く綺麗だった
ささやかな約束
「 この子に命を与えてください 」
そう聞こえてきた
神に願うなど無謀なことを
一人の青年と死にそうな少女…ね
自分の命と引き換えに
少女の命をと?
覚悟の決まった青年だこと
こんなに覚悟の決まった青年が
死ぬなんてもったいないなぁ
なぁ、青年
我と約束をしようではないか
その少女の命と引き換えに
『 己の命 』
ではなく
『 己の記憶 』
と引き換えでどおだ?
そう、これはささやかなプレゼント
少女の命なんてささやかなものだろう?
これはささやかな約束
そう思うだろう?
〜 祈りの果て 〜
君が今日を
生きられますように
君が明日を
安全に過ごせますように
君が来年も
ちゃんと生きてますように
僕の命と引き換えに君の明日が来るけれど
僕のしたことに悔やまないでほしい
「僕の分まで幸せに」なんて
我儘言わないから
神様に
この祈りが
聞こえているのなら
この祈りが果てるまでは
祈りの果てが来るまでは
この子に命を与えてください
心の迷路
子供の頃は真っ直ぐだった
真っ直ぐ、ただ生きるそれだけの道だった
なのに、中学生になって進路を選ぶことになった
だけど、まだ楽だった
親に高校には行けと言われた
だから僕は高校生になって進路を選択することになった
高校からの選択肢は多かった
就職、進学、留年たくさんあったけれど
先生に勧められたから大学に進むことになった
ここまで選ばずやってきた
なのに、なのに
その後は誰からも選んでもらえなくなったんだ
あたりまえなんだけど
あるのは親やからの怒りと上司からの命令だけ
もう、道は複雑に曲がってた
心はぐちゃぐちゃになってたんだ
たくさん分かれて、枝分かれして
心はぐちゃぐちゃになっていったんだ
まっすぐな道は迷路となって
心の迷路はそう簡単には解けなくて
苦しくて、でも世界も自分も終わらなくて
ゴールまで行かないと迷路から出られないように
この生が終わるまで選択肢は続いていくんだ
ずっとずっと…
ティーカップ
私は紅茶が好きだ
だが、私の家にはティーカップがない
マグカップはある、透明なグラスもある
湯呑みだってあるのに、ティーカップはない
湯呑みで紅茶を飲むのは明らかにおかしい
透明なグラスはアイスティーにしか使えない
じゃあ、マグカップは、、、
あれ?マグカップがあれば事足りるのでは?
マグカップ最強なのでは?
マグカップあればいいのでは?
よし、解決した、マグカップで紅茶でも飲むか!