青い海と
青い空


島の景色に
綺麗だと
何度も呟く貴方


私は
その青い空に浮かぶ
入道雲ばかり見てた



微かなものが
あの時から
動き出してた



旅と

恋の


終わりに向けて



「入道雲」

一つでいい


それが
飽きる程でも



それでも


一つでいい



一つで




一人で


いい



それが私の当たり前





「私の当たり前」

他愛も無い
やり取りの中で

一つずつ
確かめてる

貴方の本心
貴方の本気度



あの日の告白
知らないでいたら

どのくらい
傷ついていたんだろう




この道の先に



花は咲かない





「この道の先に」

手のひらの上の
窓越しに見えるのは
涙の欠片ひとつも無い
新しい世界


月日は
昔より早いスピードで
浚うように
全てを塗り替えてしまう




夫々の窓越しで
離れ離れのまま
一緒に見た
あの日の花火が
最後のdate



照れながら誘ってきた
あの優しい声が
ふと
少しの切なさを混じえ


忘れかけてた
涙だらけの過去から
一つだけ切り抜かれて
耳に蘇る夏





「窓越しに見えるのは」

探るように
言葉を選び

少しずつ
近づいて

手を差し出しては
振り払い

確かめるように
何度も

違う誰かを
チラつかせる



一昨年の傷が
君を

そんな風に
臆病にさせたの


傷つけたりなんか
しないのに




傷を塞ぐ優しさなど
持ち合わせてはいない



私を
信じないのなら


私も君を


信じたりはしない




「繊細な花」