あれからの日々は
まるで梅雨のようで
ジメジメと
カビてしまった心は
そろそろ
陽の光を求めてる
無意識に
触れてきた人に
少しだけ
力を貰った
でも
やっぱり
違うんだ
やっぱり
駄目なんだ
違うんだよ
駄目なんだよ
君じゃなきゃ・・・
「梅雨」
「何もしてあげられなくて
ごめんね」
君には
何も求めてはいないよ
君の本当の「大切」は
ここに無い
分かってる
揺らぐ想いに
振り回されないよう
しっかりと
地に足をつけ
この
危険で危うい関係を
いつまでも
続けてあげよう
君が
望むのなら
「ごめんね」
いつまでも降り止まない、雨
彼女の頼りない腕は、
傘を持つのが好きじゃなくて
けど、
お気に入りの傘はあって
黒地に薔薇が一つだけ
可愛いのは
似合わないから、と
土砂降りの中、
涙を雨で隠しながら立ち尽くす
君を守りたい
君の為なら
僕の全てが
ずぶ濡れになったって
構いやしないのに
君の記憶の片隅の
思い出にさえいない
小さな存在の僕は
君のお気に入りの
あの傘のように
使われないまま
ずっと
止まない雨に
いつかを夢みながら
今も
傘立ての中
「いつまでも降り止まない、雨」
想いと存在そのものが
解けぬ呪縛となって
熱い鎖となり
記憶と心に絡みつき
外そうともがきながら
焼け焦げる痛みに
泣き崩れていた日々
長い指が不用意に
漆黒のベールをめくり
何も求めてはいけない
そんな二人がまた
日の当たらぬ窓際で
傷口を舐め合い
新たな呪縛を恐れながら
始まりを戸惑っている
「逃れられない呪縛」
やっと
透明になった
色が消えた心に
一雫
貴方が入り込んで
薄く薄く
色付いた水
必死に
掻き出すのに
どんどん濃くなって…
嫌
近寄らないで
貴方色になんか
染まらない
もう
誰の色にも
染まったりなんかしない
「透明な水」