風信子

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10/31/2022, 2:47:43 AM




走り去って行った道にさえ
膝まづいて口付けしたかった程
何もかもが愛しく
狂おしく切なかった


口には出さず想い続け
結ばれるまでに十年


想い合ったまま
離れてしまったけれど

今はもう
ただの記憶だけれど




もう出来ない
あんなにはきっと


人一人を
何年も想い続ける事も


大事なものさえ手放し
愛に突っ走る事も





「懐かしく思うこと」

10/29/2022, 11:41:48 AM




あまりにも沢山
曝け出したから

思い出し
記すもの全てが
貴方に繋がる


今もまだ
小さな光見つける度に
伝えたくなる

つい
貴方に・・・と



愛しさを持ち寄り
分かち合った時間

二人の物語は
ページを閉じて

もう
開かれる事は無い




人は

選ばなかった道に
嫉妬する



ねぇ

もしあの時

・・・




「もう一つの物語」

10/28/2022, 3:02:31 PM



もうどれくらい
明かりのない夜を
過ごしているだろう

モニターだけが
照らす部屋は
無機質さだけが
ぼんやりと浮かんで

時々電気を点けるけれど
訳も無く怖くなって
またすぐに消してしまう

音を立てないように
声を出さないように
大声で笑わないように
大声で泣かないように

暗がりの中で
今日もまた
時が過ぎるのだけを
ただじっと待ってる


いつまで続くのか
分からない
孤立無援の毎日

助けは呼べない
もう
誰にも


また嫌いな
冬が来る


人生の早送りボタンは
何処にあるのだろう




「暗がりの中で」

10/27/2022, 1:30:24 PM



たまには自分へのご褒美にと
小さなケーキやスイーツで
一人アフタヌーンティー

お気に入りのティーカップからは
いつもの紅茶の香り

優しくそよぐ風に触れられながら
庭のガーデンパラソルの下

マリーゴールドに集う
蝶々をのんびりと眺める




なんてのは



集合住宅で庭もなけりゃ
ケーキなんか食べると
牛乳飲みたくなるアタシにゃ
縁の無いシチュエーション


`,、('∀`) '`,、




「紅茶の香り」

10/26/2022, 4:15:23 PM




愛してるよ
愛してるよ
愛してるよ


照れにさえ慣れて
おやすみの前には
必ず言ってくれた
貴方からの愛言葉

一生分聞いたような
そんな沢山の貴方からの
想いを乗せた言葉達が
春からのログに連なる


良かった日々は
夢だったのかと
本気で疑うほどに
刹那的で

誓われた言葉達が
離された手と共に消えて
何もかも嘘になった
あの夏の日



愛言葉は


哀言葉になった




「愛言葉」

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