あの日の温もり
お家で鍋をするのは
もちろん温まって美味しいが
学生時代にみんなで食べた鍋が
格別に美味しかった。
上京したてのメンバーで集まり
同級生のマンションの1室で
ガヤガヤと食べた。
具材は何だったか忘れたが
栄養科に通う1人が
〆に白だしで味を整え
といた卵を回し入れた。
うまい、美味しい さすがだと
褒めては何度もおかわりをした。
お腹もいっぱいになり
身体も温まり、暖房を止め
窓を開けた。
東京の夜景を見ながら
少し寂しいような
でもみんながいるから
安心するような。
交差していた
あの日の温もりが
懐かしくもあり
とても切ない
美味しかった鍋の思い出。
#665
庭の花木を摘み取って
ひとつ花瓶にさす。
どんな花でも一輪挿しにしてみると
おしゃれにみえるから嬉しい。
おしゃれ雑誌の一編に
スポットライトが当たった
可憐な花のよう。
これから暖かくなると
花の種類も増えてくる。
花瓶に挿す花も
賑やかになることだろう。
#659
透き通った夜空の中
急に姿をあらわし、手をさしのべる。
おいで いっしょに行こう
彼は躊躇するヒロインを引っ張って
星降る夜空へと駆け出す。
ディズニーのアラビアンナイトの
空跳ぶ絨毯でのワンシーン。
スーパーマンがヒロインをアパートメントの部屋から誘うシーン。
(古いか)
どちらも幻想的で美しく夢がある。
でも私だったらと考えると
薄着で寒くないか
高すぎて怖くないか
スカートではなくズボンがいい
とか
断っていたかもしれない
私は現実派
#653
私にはひそかな想いがある。
想いを公言した方が
叶うという
この機会に文字に起こした方が
いいのか…
いや、未だ早い
もう少し、もう少し
心の中で暖めたいと思う。
いつか堂々と想いを述べてみたい。
#647
手紙をポストに投函。
この瞬間から私の手を離れ
宛先へと旅立っていく。
暗いポストの中で
他の手紙達と静かに待った後
宛先へ向かう。
ちゃんと届くだろうか
今どの当たりにいるのか
飛行機か船か
もう郵便車に乗っているのだろうか
そろそろ配達員の手に渡っている頃か
宛先に想いを込めば込むほど
手紙の行方が気になる。
#640