テーマ:心の迷路
大人になるほど、
「何がしたいのか」と問われる場面が増えていく。
進路は? 恋人は? 就職は? 結婚は?
そのたびに、心は迷路の中をさまよう。
右か左か——どちらが正解なのか。
いや、選択肢があるだけ、まだ恵まれているのかもしれない。
思い切って踏み出した先で、
行き止まりに気づき、立ち尽くすこともある。
引き返すには遠すぎて、
これまでの時間が無駄に思える。
ふと見上げれば、
時間だけが、確実に過ぎていく。
進んでいるのか、ただ同じ場所を回っているのか、
わからなくなる。
——けれど今、
この迷路の途中で出会った人と、
肩を並べて歩いている。
この人となら、
迷うのも悪くない。
テーマ:ティーカップ
アールグレイにミルクを注いだミルクティー。
チーズケーキに、生クリームを添えて。
カフェには少しおしゃれをして、
おしゃべりを楽しむ人々。
「お待たせいたしました」
ゆっくりと運ばれてきたのは、ノリタケのティーカップ。
薄いピンクの花柄、
メルヘンチックなシルエット。
まるで、不思議の国のアリスのお茶会のよう。
完璧な休日の午後。
私はこう思う——
やっぱり、家が一番落ち着くな。
テーマ:寂しくて
どうしてだろう。
学校にはあんなにたくさん人がいるのに、
その中に溶け込めないのが、どうしようもなく辛かった。
寂しくて、勉強をした。
休み時間は借りてきた本を読む。
他にすることも、話す相手もいなかったから。
休み時間も授業中も、友達とおしゃべりするクラスメイトたち。
教室がにぎやかになればなるほど、私は寂しくて、泣きそうだった。
そんな、遠い記憶。
テーマ:心の境界線
バリアを張って自分を守ったり
ドアを開けて、親しい人を招いてみたり
心の境界線の形は、
相手やそのときの気持ちで変わる
高い壁を作る日もあれば
「ようこそ」と札を掲げる日もある
人付き合いが苦手で、心を閉ざしていたあの頃
私の境界線は、卵の殻のようだった
弱々しくて、すぐに踏み込まれては
泣きながらまた殻を作り直していた
成長し、おしゃれが好きになった頃
境界線は、卵の殻から小さな家になった
窓をつけ、ドアを作り
壁は少しずつ厚くしていった
苦手な人がドアを勝手に開けようとしたら
鍵をかけて、インターホン越しに話す
妹と他愛ないおしゃべりをするときは
ドアを開けて、ソファを指差す
机の上には、妹の好きな温かい緑茶
心の境界線は、今日も少しずつ形を変えている