まだ知らない君
私の中のまだ知らない私
どんな思いを携えてるの
どんな願いを携えてるの
どんな力を携えてるの
解っているようで
解っているとは言えない
私の事
一文字に口を結んで
頑張れ、頑張れと
号令をかけているうちに
私は誰かになってしまっているかもしれない
本当に良いの?
もう出て来て良いんだよ
私は私に聞くことにしよう
まだ知らない私が
私の中にいるかも知れない
日陰
あなたは日陰は嫌い?
私は日陰が好き
真夏の日陰の有難い事
皆が選んで日陰を歩く
日陰を見つけてはホッとする
ギラギラのお日様の元
日陰にさわさわ揺れてる草達の涼やかさ
有難いと思わずにいられない
大きな木の下
ピクニックマット広げて
はしゃいで遊ぶ子らやわんこの散歩の人びとを眺める
でも日陰は雪が溶けづらくて
ガリガリの氷状になって強情に残る
日陰が好きと思える季節
待ってるよ!
帽子をかぶって
春になったら
帽子をかぶって
たくさんの花をいっぱい見にいこう
ビューんと飛び立つ飛行機を
展望デッキから眺めよう
夏になったら
帽子をかぶって
庭仕事をたくさんしよう
育ち盛りのトマトで
パスタを作って食べよう
秋になったら
帽子をかぶって
夕陽をいっぱい見に行こう
高い空から羊雲がたくさんやってくるのを飴玉舐めながら眺めよう
冬になったら
帽子かぶって
いやコートのフードかぶって
降り頻る雪の中雪かきかぁ
天気予報は明日の朝も雪
雪が止んだら
帽子かぶって
バレンタインの買い物にでも行こう
小さな勇気
無印のチョコレート
お豆をなるべく食べる事
何かを書いてみる事
自分の心持ちを声に出して話す事
何でもないけど
小さいけれど勇気のいる事
わぁ!
仕事を辞めた。
もうそろそろと考えたから。
えっ?と思う事が消えた。
うっ!と詰まる事も消えた。
でも、わぁ!と感嘆することも
消えてしまった。
綺麗な春物のセーターも
やさしい光のアクセサリーも
新しい物は必要無くなった。
必要ないから買い物にも出掛けない。
週に一度のスーパーへの買い出しだけ。
あぁ、これでは引きこもり老人だ。
一気に老けてしまった。
こうしては居られない!
わぁ!を探しに行こう。