【いつまでも捨てられないもの】
いつもいつも比べられた。
「弟くんはドリルテストで100点取ったって
姉ちゃんは小学校の頃どうだったっけ?」
私は高学年の頃は100点すら取れなかったなー笑
でも中学校で頑張ってるから!!
「弟くんがまた忘れ物したらしいよ。
中学校に入ってから気が緩んでるよね
姉ちゃんは全然しないのに。」
私もする時はするよ?
最初は持ってくものものが多いから仕方ないよ
「学年100位以内に入れたね!すご!
弟くんは150位くらいだったけどね笑」
でも弟くんも頑張ったんだしいいじゃん!
私も最初それくらいだったよ。
「でも――」
「でも」とか「〇〇は」とかもういいじゃん!!
比べないでよ!
私のこと褒めてくれるのは嬉しいし
弟と比べるのも私は気合いが入るからいい。
でも、でもさ
弟をもっと見てよ。
悲しそうな顔をしてた。嫌そうな顔をしてた。
あなたから見たら頑張ってなかったかもしれない
あなたから見たら気にしてなかったかもしれない
すごく頑張ってた。すごい気にしてた。
だから私ができないスポーツを頑張ってる
だから勉強のやる気がなくなってる
私が出来ない子だったら良かった?
私がもっと問題児だったら良かった?
何なら良かったの?
弟は頑張ってるところ。もっと見てあげてよ!
でも私は弟のために、負けてあげることができない。
気にさせないように勉強しないとか
頑張れるように忘れ物をするとか
弟に負けてあげることができない。
それだけは…捨てられない。
だからダメなのかな、私。
"たった一人の弟"も喜ばせられない。
こんな姉で
本当に、ごめんね。
――――――――弟のために捨てられなかったもの
【蝶よ花よ】
今日は難しそうなお題だ。
明日にしようかな。
だって蝶と花で思いつくことなんてない
蝶だけなら出てくるけど
花も含めてなんて、しかも『蝶と花』じゃなくて
『蝶よ花よ』だから出てこない。
今日はやめよう
でも最近いいお題でも、めんどくさいって思って
書いてなかったような気がする
でもどうせ見てくれやしないし書かなくていっか。
――――――やっぱり書こう。
お題を選ぶなんて良くない。
蝶も花も
最近見てないな
小さい頃はおばあちゃんと一緒に見てたのに。
あの蝶々が飛ぶと春になる
あの花が咲くと秋になる
とか色々教えてもらった。
でも、今ではおばあちゃんも見ない。
おばあちゃんが足を悪くした訳では無い
私が会ってないだけ。
あ、ひまわり。
もうそんな時期かぁ
――――――――書かなきゃ/蝶と花の時期
【太陽】
昔、太陽みたいな子がいた。
いつも元気で明るくて運動ができて
笑顔が素敵な子だった。
外で遊びながら、いつもの明るい笑顔を
みんなに振り分けてた。
毎日が楽しそうだった。
ある日、その子は外で遊ばなくなった
何かあったのだろうか。
本人は「中でも遊びたくなった」って言ってた。
ならいいんだけど……
数日後、その子は外で遊ぶようになった。
本当に中でも遊びたくなったんだとわかって、
ほっとした。
――――でも帰ってきた時、少し元気がなかった。
やっぱり何かあったんだ。
だから聞いてみることにした。
「ねぇねぇ、元気がないよ。何かあったの?」
え?そう?大丈夫だよ。
「ほんとに?」
うん!ちょっと転んだだけだよ〜
いつもの笑顔だ。気のせいだったのかな。
でも数年後の冬、
太陽のような明るい笑顔が
月のように薄暗い笑顔に豹変していた。
あの時、もっと話していれば。
もっと元気だったのかな
ちゃんと話していれば…
今も昔みたいな偽りのない素直な笑顔を
振り分けれたのかな。
今も笑顔を振り分けているが
昔みたいな素直な笑顔ではなく、
嘘つきで怖い笑顔を振り分けている。
そんな笑顔なのにストレスはない。
逆に楽しい。
なんでだろう?
――――――――太陽みたいな子は……
【もしもタイムマシンがあったら】
タイムマシンがあれば
過去や未来に行きたくなるだろう。
過去に行く人は亡くなった人を見に行ったり
自分と同い年の親を見に行ったりするだろう。
未来に行く人は未来の自分に会いに行ったり
世界がどうなったか見に行くだろう。
私はタイムマシンがあったら過去に行きたい。
でも私はタイムマシンを使うことはできないだろう。
過去に行きたい理由は悪いことをした親友に謝りたい
ただそれだけ。
でも臆病な私にはできないだろう。
未来が変わるのが怖くて
過去の失敗を思い出したくなくて
タイムマシンなんて使えないだろう。
しかも謝罪なんて過去じゃなくてもできるはずだ。
できるはずだ。できるじゃないか……
謝りたい……
――――――――――過去の誤ち
【赤い糸】
糸が切れた音がした。
いつ切れたのか、気のせいだったのか
赤色だったか、青色だったのか
今にも切れそうな糸だったのか
汚れ傷ひとつ無い糸だったのか
どんな糸だっただろうか。分からない。
でもこれだけは覚えている。
僕は、切れた音に気づかなかった。
切れていたことに気づいたのは最近のことだ。
先輩に指摘された。
「もっと感情を込めて!
そしたらもっと上手くなるよ!」
感情…? 込める…?
[どうやるんですか!?]
「歌とか歌える?それみたいな感じで!」
歌? 歌えるけど、音程取るだけじゃないのか?
[わ、分かりました!頑張ります!!]
頑張ってやるけど
先輩からしたら何かが違うみたいだ。
[今日帰って頑張ってやってみます!]
「うん!頑張って!」
他の先輩からのアドバイスは「気ままにやる」らしい。
個人的に気ままにするためには
無駄な感情や邪魔な感情を取っ払って
目の前物事を楽しんだり悲しんだり驚いたりするのが
1番いいと思った。
だから邪魔な感情を何かわかるために
一人で寝転んで探した。
まず、次の大会に行けるために色々気にしている。
そんなのいい!自分の思うままやれ!
あと、疲れている…
疲れなんか忘れるくらいやるんだ!
あとは…もうないはず…ないはずなのに…
背中に力が入っている…手に力が入らない…
胸が冷たい…
あ、1階から自分を呼ぶ声が聞こえる
まだ分からないけど行くか。
親「今日はうどんでいい?」
[え?弟は焼きそばがいいんじゃないの?]
あれ? なんか胸がもっと冷たくなった。
「弟くんは違うの食べたから大丈夫 うどんでいい?」
[そうなんだ…うどんでいいよ]
「じゃあ呼ぶから待ってて〜」
[はーい]
部屋に戻って、冷たくなった理由を探した。
弟と親が関係する感情。なんだ?
(あ、それ弟くんが食べちゃったよ。ごめんね)
(弟くんがこれがいいらしいから今日これでいい?)
私…は、私を…見てほしいんだ。
嫉妬?憎悪?いや、寂しいのかな。
そんな感情取っ払いたいけど
簡単に取っ払えれるなら
感情が込めれれなくて困ってないよね
でも、気ままにやるためなら
どんな感情も取っ払って感情を込める。
深呼吸をする。
今はやることだけに集中する。
よし。
やろう。。
―――――――――切れたものは。