〚冬は一緒に〛
最近、私の愛用しているスキー板が雪に対して特別な思いを抱いているようです
私はスキー板のロマンスを応援するために、休日には頻繁にスキー場に連れて行ってあげています
このような日々が約5年間も続いています
ある日、私はいつものようにスキー板を連れてスキー場に向かったのですが、雪質に変化を感じ、そのことを店員さんに尋ねてみました
すると、地球温暖化のため雪が降らず、最近は人工雪が使われるようになったということでした
それを知ったスキー板は悲しい面持ちで言いました
「せめて冬の間は一緒に過ごせると思っていたのに」
〚とりとめもない話〛
友達と毎朝挨拶を交わし、とりとめも ない話をする
それがどれだけ幸せなことなのか
気づくのはいつも、失ったあと
〚風邪〛
風邪をひいて学校を休んだら、クラスメイトが全員「風邪ウイルス!風邪ウイルス!」と言って迎えてくれた
彼らが風邪の正体だったなんて、笑ってしまったよ
〚雪を待つ〛
寒い冬の季節、電車に雪だるまが乗り込んできた
ところどころ溶けていて、かなり疲れているようだった
だが、雪だるまに席を譲る者は誰もいなかった
皆、席が濡れるのを恐れているのだろう
私は周りからの痛い視線を受けながらも勇気を振り絞り、雪だるまに席を譲った
雪だるまは「ありがとう」と私にお礼を言い、ドスンと席に座った
電車から降りる際も同じようにお礼を言われ、私は濡れた席を拭きながら「いいことしたな」と思った
そんな出来事があってから約1年が経つ
今年も雪が降ってきた
またあの雪だるまに会えるといいな
〚イルミネーション〛
今日は彼とイルミネーションを見に来た
だが彼はイルミネーションよりもどぎつい光を放っている
好きだからキラキラ輝いて見えるとかじゃなくて、物理的に光っている
周りから視線が集まる
「ねぇ、みんなに見られてるよ。
恥ずかしいから光るのやめて。」
私に注意された彼は言った
「だって君はイルミネーションばかり見て、僕のことは全然見てくれないじゃないか。だから今日はイルミネーションよりも目立つ恰好をしてきたんだよ。」
確かにイルミネーションより目立ってはいるが、眩しすぎて直視できない