水無瀬 陽鳴

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1/27/2024, 1:14:29 PM

⒈優しさ

初めに俺には好きな人がいる、生徒会長の俺よりしっかりしてて、綺麗で、皆に優しくて、それでいて自分には厳しい…そんな人を好きになった。

今日は文化祭だった、その文化祭も終わり皆、片付けに入っている。
一緒に片付けをしていた友人に急に言われた。
「あのさ」
「?どうした」
「生徒会副会長の麗香さんいるじゃん?」
「ああ、いるけど」
今言うが、俺の好きな人は五十嵐麗香(いがらし れいか)という人だ。
「麗香さんがどうしたんだ?」
「俺麗香さんに告ろうと思っててさ」
「……ぁ」
その言葉に反応出来なかった、反応の仕方が分からなかった。
俺の友人はイケメンでその上高身長、成績優秀でスポーツ万能…
まさに“主人公”という言葉が似合う男だ。
「そッ…そうか…いいんじゃね…?」
本心を隠して言った。
「噂で麗香さんが俺のこと好きって聞いて、単純だけど俺もそっから意識しちまってよ〜!w」
「…そっか…」
「おう!」
親友に等しい人と好きな人が被った
「お前も応援してくれるよな!」
「っ……」
そんな悪気のない言葉を向けられた
「ぉ…おう、当たり前だ…!!」
咄嗟にそう答えてしまった、答えてしまったからにはもう引き下がれない
かっこ悪いが諦めてしまおう…本当に…ダサいな
こんな時、自分に自信があれば良かったなんて今でも振り返ってしまう。

作︰水無瀬 陽鳴、酔狂