『目が覚めるまでに』
彼女には何も言わずに。
昏睡状態の彼女を、いつまでも幸せにするために
幸せな夢を見るんだ
彼女の目が覚めるまでに
君が笑っていられる世界を。
『明日、もし晴れたら』
真夏の晴天、
肌に刺さるような陽の光。
身体にまとわりつくような暑さ
輝度で開きづらくなる目。
川だとか、プールだとか、海に行きたい。
暑い空気が、まるで嘘みたいに、
さらりさらりと風が吹き抜けていく。
泣いていた君も、きっと、これで止むだろう。
どこへでも。
明日、もし晴れたら。
『だから、一人でいたい』
どれだけ関わっても
どれだけ笑顔を振り撒いても
どれだけ言葉を伝えようとも
どれだけ愛そうとも
結局、私たちは人間だ。
いつかは終わる。
急に裏切られることなんて ざらにあるし、
冷められる愛なんてありふれている。
そんな世の中で、私は何を求めるか。
もう、人間なんて信じない。
友情なんて、愛なんて
そんなどうでもいいことに時間を割くのは じつに愚問だ。
だから、一人でいたい。
こんな私が、周りを傷つけないためにも。
『澄んだ瞳』
僕は、君の目を見た
なんとなく、空を見上げた。
なんとなく、海を見つめた。
なんとなく、太陽を見た。
なんとなく、地面を見た。
そしてなんとなく、正面を見つめた。
そこにあるはずのものが無かった。
空みたいな、海みたいな。
太陽みたいな、地面みたいな。
そんな美しい世界みたいな、
君の、瞳。
何よりも澄んだ瞳。
君の、綺麗な二つの眼。
その目に映る、すべてのものは
いついかなるときも美しく。
君自身を映し出している様で。
『誰かのためになるならば』
なんのために生まれてきたのだろう。
なんのためにこの世に生を受けたのだろう。
そう、自分に問いかけると、
答えは全く出てこない。
でも、今なら言える
今は、もう覚悟してる。
この命が、誰かのためになるならば
この生命が、誰かのために有るならば。