『誰にも言えない秘密』
隠し事。
誰でも一つや二つ、
自身のことを話さない人ならばもっとあるかもしれない。
隠し事は、自分を守るための盾。
その貼り付けた嘘は、自分を守るための武器。
秘密は、自分を良く見せる。
秘密は、自分を偽りへ変える。
秘密と嘘は、私を守り、私を美しく見せる。
───これが私の武器。
誰にも言えない秘密。
私が言えない秘密をたくさん持っていること、
私が言えない秘密を、ずっと隠していること。
そして、それを偽っていること。
もう、この期に及んでは、本当の自分など見せれやしない。
正直
嘘で成り立つ私は、
誰にも言えない秘密がある。
秘密は、世界を変える。
そんな変わってしまった世界を、
もう一度、秘密で変えたい。
今度は、誰にでも言える秘密で。
「正直」
『失恋』
よく言われるのは、
夏の恋はすぐ終わるってこと。
失恋ソングなんて苦笑してしまうほどどうでもいいし、
ましてや恋愛ソングなんて知ったこっちゃない。
失恋
恋愛が失敗したときに使う言葉。
───でもそれって、ほんとに失敗だといえるのか
たしかに、その人とはもう恋愛はできないかもしれない。
けれど、自分自身が恋愛できなくなったわけじゃない。
人を好きになることの、何がいけない。
好きだと思ったから、好きになっただけ。
ただ、それだけ。
失恋は、失敗じゃない。
また、探そう。
新しい恋を。
『正直』
誰にでも見せる嘘の私。
誰も知らないホントの私。
この世界が嘘で出来ているから
私も嘘で成り立っている。
誰かに何かを言われても、
思ったこととは違うことで言い返す。
正直、
私の本心は別にあるけれど
それをさらけ出すのは、
こんな文章だけ。
1歩現実に戻れば、私じゃない、私。
正直。
もしそれで世界が出来ていたなら
私はどうなっていたんだろう。
と、正直、思う。
『梅雨』
とある、水無月の日。
窓の外から、蛙の声と、雨の音がぽつぽつと聞こえる。
何故いつも梅雨の季節になると、雨が降るのだろう。
そう考えたみた。
じめじめと、しとしと と、降る雨。
誰もが嫌う季節。
でもそれは、きっと春と夏を引き立たせるための役。
春と夏はカラッと
梅雨の季節はじめじめと。
そう引き立たせるための役。
だから、しとしと と、
悲しまざるをえないのかも、しれない。
『無垢』
彼女は、特別な存在。
こちらを向いたときの、丸い瞳。
浅く、広い人脈。
誰とでも和解できる彼女は、
その性格で周りを惹き付ける。
良く言えば無垢な彼女は、
悪く言えばバカで、
でもそれが彼女の魅力のひとつで、
彼女のアイデンティティ。
無垢な彼女は、
周りの誰よりも、
輝いていた。