5/5/2024, 10:34:44 AM
『君と出逢ってから』
君と出逢ってから、もう何年経つだろう。
今日も、空が青い。
今日も、風が気持ち良い。
私が君に伝えたいことは、ただ一つ。
君と出逢う前、私には何もなかった。
今日も、空は白くて
今日も、風は冷たい。
ただ、それだけの毎日。
そこから、何気ない,平坦な日常に色がつく。
大層な人間じゃない私を選んでくれた、
君へ。
理由はないけど、沢山笑って、沢山泣いて。
君が亡くなってから、何年経つだろう。
今日は、空が橙色だ。
今日は、風が暖かい。
私が君に伝えたいことは、ただ一つ。
愛している。愛していた。
そして、今も 愛してる。
5/4/2024, 2:28:26 PM
『耳を澄ますと』
耳を澄ますと、どこからか、聞こえてくる。
耳から感じとる自然の美。
それに加えて感じる、透き通るような風。
虫が鳴く音や川の流れる音。
すべてが、風と同じように耳から耳へ流れて消える。
そんな鮮明な記憶だけが、私の頭をよぎる。
いつからだろうか。
耳を澄ましても、もう自然は聞こえてこない。
自然の美など、感じやしない。
いつからだろうか。
耳を澄ましても、人の喋る声しか聞こえなくなってしまったのは。
いつからだろうか。
それくらい、あたりが都会になってしまったのは。
私はまた、耳を澄ます。
昔の音が、ただ静かに、ほのかに、頭をよぎった。