ワープも振り出しに戻るもない
この人生ゲーム
どんなに今を嘆いても
誰も代わってくれはしないし
自分がコマを進めるしかない
このゲームをおりるとき
満たされた気持ちで終わりたい
ときに、一回休みもいいでしょう?
あせらずに 自分のペースで
ゲームはまだ続いていくんだから
51:逃れられない
「また明日」
子供のころは、別れ際によく言っていた記憶がある
大人になったら、
「お疲れさまです」や「お先に失礼します」
という方が多くなったかも
また今度
でもなく
またいつか
でもない
確定した未来を予感させる言葉
「また明日」と言いあえる日常はきっと幸せなこと
50:また明日
もしも透明人間になったら
何をしても気づかれない、何でもできてしまう。
自分に恐れるものはないと興奮するのは
おそらく最初だけ。
こちらからは見えるのに気づかれない。
自分はいないものとして世界が当たり前に回る。
そんな現実を目の当たりにしたら
きっと戻りたくなってしまう。
いない なら いない
いる のに いない は虚しすぎる
ガラスや水は
その奥にあるものを映しながら
自身の存在も主張している。
存在感がある透明は 凛として美しい
49:透明
あなたはあなたらしく
いてくれたらいい
口ではそう言いながらも
ああして こうして と
いつの間にか
「私の理想のあなた」を押しつけてたね
あなたが思う理想のあなたを
聞いてみればよかった
48:理想のあなた
「突然の別れ」で思い浮かべたのは
「第7世代のiPod nano」
グリーンの色味がとくにお気に入りだった
買った翌日から大活躍
憂鬱な朝の心強いパートナーとなってくれた
反応が鈍くなりつつも フル稼働で期待に応えてくれた
しかし その日はいきなりやってきた。
当時、大はまりしていた長編小説を読みすすめ
その世界観にどっぷりと浸かっていたら
「ブツッ」という音ともに音楽が止まった
びっくりして顔を上げ 現実に舞い戻る
もう何をしても反応はなかった
「あぁ、ついに」
そう思って、今しがた
音が切れる直前の歌詞が「もうバイバイ」っていう
フレーズで、その歌詞がやけに耳にのこって
一人でジーンときてしまったよ
バカみたいだけど
別れを告げてくれたんだって思っちゃったから
47:突然の別れ