命が燃え尽きるまでこの絵を描かせてくれ
もうどうなったっていい
この絵で全員黙らせる
この絵で全員殺してやる
熱い 熱い 熱い
内側から怒りが燃え上がる
なんでだよ
涙で絵がぐちゃぐちゃだ
俺の命をここに全身で吹き込め
もっと燃やせ
もっと沸き上がれ
「夜明け前」
何も上手くいかない
青空に輝く太陽のように他の人間はキラキラしている
例えるとするならば、私は真夜中の真っ只中だろう
見た目も性格も良いあの子にどう追いつけと言うのか
ごめんいい子じゃなくて
ごめん期待に応えられなくて
私が生きてる意味ってなんなんだろう
もしも今死んじゃったら、泣いてくれる人はいますか
一年、いや一ヶ月も経てばどうせ忘れられてるんでしょ
そんな時、ふと昔貰った祖父からの手紙に手を伸ばした
「君の世界はまだ夜明け前」
「今もこれからもなんだって出来る」
世界の色が変わった
いや、周りに取り巻く空気が変わったのか?
小さい頃は分からなかったその言葉
やっと気づいた
こんな単純な言葉だけど、それだけでよかったんだ
私は、誰かに背中を押して欲しかったんだ
涙でいっぱいだ
でも泣くのはこれで最後にするね
私はなんだって出来る
なんだってなれる
「この夜明け前、楽しんでやるぜ」
「本気の恋」
感情なんて簡単に操ってみせる
泣き虫だったあの頃が馬鹿みたいだ
もう本気になんてならないよ?
だって恋愛って楽しんだ人が勝てるゲームなんだから
いつでも同じ様なセリフ選択して上手くいくはず
今日もまたそれを繰り返すだけだと思ってた
「きっとそれじゃつまんないよ」って言われるまでは。
笑って聞き流したけど図星だって気づく
「うざっ」
でもだんだん君を恋に落としたくて
懲りずに毎日セリフで挑んでみる
「かける言葉と理由」検索しても出てこないし
何やってんだろ
ある日、君は教科書忘れて戸惑ってて
今がチャンスだって思って勢いで話しかけてしまった
慣れないアドリブは下手くそだったけど
そっぽ向いて「ありがと」って
ズルすぎる
気付かないふりして本気の恋に落ちた
君の心を揺らした言葉はありますか?
君の心を揺らしたい
僕の言葉で引き寄せてみせる
「君が好き」
もう本気のゲームじゃない好き
ゆっくり時間かけて愛を育てていこう
君は自慢の生意気ハニー
二十歳の誕生日 覚えてる?
サプライズで会いに来てくれたよね。
暇だからとか言っちゃってたけど、
バイトしてきてくれたんでしょ?
ありがとうね。
その日から記念日は始まって
カレンダーに印をつける作業が楽しかった。
遠回りでも悩んでも無駄なことなんてなかったね。
あの日の二人へ伝えよう。
「そのままで大丈夫だよ」って。
「幸せにする」君はそう言ってくれたけど
私はもう最高に幸せよ。
これからも手繋いで照れくさい理想持って
愛を伝えあっていこう。
やっぱり君は、運命の人だった。
喪失感で溢れる
無力だった
どうして分からない?
僕は貴方の明日が見えるのだ
運命?
そんなもの僕が変えてやる
ただ自分のことに向き合って欲しかった
「僕を待ってる人がいる。泣いている人に手をさし伸ばさなければいけないのだ。」
そんなものほっとけよ
貴方が一番大切なんだ
僕の気持ちが分からないのか?
ただ喪失感だけが天地を纏う