9/7/2024, 6:00:07 AM
「じゃあね…元気で」
『ん…○○も。今までありがとう。』
そう言ってあの人に背を向けて歩き始めた。
後ろからは木が風になびいてる音しか聞こえてこない。
私が見えなくなるまで見ているつもりなんだろう。
それには気づいたものの後ろを振り返ることは無かった。
目からこぼれおちそうなほどの涙が
止まらなくなってしまいそうだから。
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私とあの人が出会ったのはもうずっと前。
裕福な家庭に生まれた私は何もかも全て決められて生きていた。
一日のスケジュールですら分単位に決められそれ通りに
生活するのに飽き飽きして家出をしたことがあった。
「ここ…どこだろう…」
気づくと