安部川

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10/2/2023, 1:05:07 PM


眩しさも、切なさも、あの一瞬に込められていた。

あの日、あの場所で、すれ違ったあなたに声をかけることができなかった。
もしあの時声をかけていれば、今私たちはどうなっていたろう。あの懐かしい青い春に戻れたのだろうか。そう期待してしまうくらい、私たちの青春は尊いものだった。
今でも私はそう思っている。
 あの奇跡の日々をもう一度、いやもう一度すれ違うだけでも構わない。

 私は今日も奇跡を待ちながら、一人孤独に駅へ向かう。

『奇跡をもう一度』