『遠く...』

遠く遠く離れ離れ

風の噂も届かないけど

せめて君よあの日のような

笑顔は忘れないで

どうか笑っていて

『日陰』

「羨ましい」言われ慣れた言葉。

みんな口を開けば「羨ましい」。

君たちが遊んでいた時も、

お喋りしていた時も、

寝ていた時も、

食事も睡眠も運動も勉強も自制して得た今なのに。

簡単に「羨ましい」と口に出来る君たちが

僕にとっては「羨ましい」。

『まだ見ぬ景色』

食べ物は何を食うか、ではなく

誰と食うか。

景色だってそうでしょ。

君と行ければ、どこだっていいんだ。

『あの夢の続きを』

眠る時にはいつも思う。

夢の中でくらいまた会えたらって。

『雪を待つ』

寒い日は起きたらまずカーテンを開ける

それが幼い私の日課だった。

私の踊る胸に応えてくれる

そんなことはなかなかなないのだが

齢数年に一度見た真っ白な世界が

もう一度広がっていることを期待して

今日もまた起きるやいなや窓に駆ける。