t「冬のはじまり」
口から零れた息が白くなり
もうそんな季節なのかと
空を見上げる
快晴の空は夏と同じ眼差しで
照らしているのに
冷たい風が身をふるわせる
そんな姿を見た君が
僕の手を取り笑う
寒くなったね
自然な流れで君と隣同士で歩く
寒い季節は人肌や温もりが恋しくなる
恋人たちも距離が近くなる季節
そんなカップルたちの都合の良い時期がくる
冬のはじまりはまだまだこれからだ
t「終わらせないで」
ここまできた
何度も足掻いてもがいて苦しんで
一人じゃ出来ないと知って
探して話してぶつかって笑った
仲間がいると心強いと知った
そうして今ここまできた
グループの目標であり
最終地点
そして今ここから始まる
スタート地点
落ちる雫を拭いながら駆け上る
この夢をまた見るために
終わりと始まりのメロディーで
また夢を掴みとりにいく
終わらせないで僕の夢を
終わらせないよみんなの夢を
さあ始めようここから再び
日常
僕らが守らなければならないモノは形がなく
僕らは決して自分の力におごってはいけない
誰かの明日のために僕らは命をかけて闘う
誰かに感謝されたいからではない
誰かに憧れて僕たちはこの日常を選んだ
僕らは平穏に暮らす日々が日常の人たち
その人たちのために守って闘う日常をおくる
幸せに
ある有名人が結婚した
結婚した相手も同じくらい有名な人だ
二人ともファンをたくさん抱えていたはず
きっと明日は○○ロスなんて世間が賑わっているかも
でも結婚した二人はすごい
互いが有名人なのもさることながら
同性での結婚発表なんて誰も想像していなかっただろうし
あの二人の間にあまり良い噂が流れているのは聞いた事がない
幼馴染で昔の扱いは酷かったとか…
当事者ではないから事実の有無は分からないけど
自分たちのような一般人が騒ぎ立てるような事でもないけど
結婚会見で見た二人の顔を見れば、二人の行く先はきっと笑顔に溢れているのがわかる
どちらの有名人にも救われた事がある
笑顔で強い人と暴力的で優しい人
世間から見た二人の印象だけどきっと二人にしかわからないお互いの顔があるのかもしれない
今スクランブル交差点で信号待ちをしている
高いビルに張り付いた液晶画面に結婚会見の映像が映し出されている
そこには互いの目が合い恥ずかしそうに笑い合う二人が切り抜かれていた
信号が青に変わる
誰かに言うわけでもない言葉が笑顔と共に人混みに紛れる
「お幸せに」
救ってもらったからこそ、今私は前に進める
バカみたい
自分はバカみたいだ
自分にばかり君は強く当たるし
自分にばかり君に愛を伝えている
自分の一方通行だと思ってしまう
でも君が今日も無事帰宅しただけで
自分はバカみたいに喜んでしまう
君が好き
君がどうしようも出来ない熱で暴れだしても
自分が受け止めるから
君が不器用で言葉でなく物で答えてくれたら
自分はそれで喜べる
バカみたいかもしれないけど
君と自分はそれで成り立っている
バカみたいな関係のお話