君がいなくなって、静寂に包まれた部屋。
あれほどうるさい、鬱陶しいと思っていたけど
居なくなったら居なくなったで寂しくなる。
あんなに小さかった君が、もう社会人なんて。
私は、君をちゃんと育てあげられたかな?
周りに迷惑をかけていない?ちゃんと食べてる?
聞きたいことや言いたいことも山ほどあるけど
言わない。大切なことだけは伝えるよ。
あなたの帰る場所はここにある。
つらい、くるしい、やめたい、しにたい
なんて思ったりするだろう。
大人の世界はたくさん嫌なことがあるけど
わたしが安心できる家で待っててあげるから
安心して羽ばたきなさい。
もし飛べなくなっても、安心できるところで休んで
また羽ばたけばいいの。
きみが旅立った日、空が泣く。
わたしの心を掴んで離さなかったきみは
わたしをおいて、消えてしまった。
掴んだまま。
いつになれば心の空は凪ぐ。
いつかわたしの心も凪ぎ、きみの元へ向かう時が
訪れるのならきみが旅立った時のように
わたしのために、この空は泣いてくれるだろうか。
君からのLINE、待つ時間
ラーメンが食べれるようになって
ネイルもできるようになって。
長風呂だってできるようになって。
日付を超えることができるようになって。
そして日付を7回超えることもできるようになって。
ついにはごめん寝てたですませるようになって。
ごめん寝てた?ああ、1週間だけじゃ足りなくて。
一生寝てろ。二度と目覚めるなって。
私のお母さんが彼のお母さんから聞いたって。
何者かに刺されたんだって。
お母さんが聞いてきた。あんた刺した?って。
私は答えた。「わたし『は』刺してないよ」って。
君からのLINE待つ時間って、
こんなにも面白かったかなって。
ありがとう。こんなに沢山の駒を用意してまで
楽しませてくれて。
駒たちの催眠術はまだ続くんだって。
みんな、催眠術が得意な子ばかりだって。
みんな、エースだもんね。裏切られてたって、
知ったらどんな行動とるかって。
分かるはずなのにね。
気がつけば、きみのことを目で追うようになっていた。
他の女の子にとられたくない。
そう思ってしまう。私のものでもないのに。
顔なんて、全然タイプじゃないのに
一緒に居たい、触れたい。なんて欲望が
湧いて出てくる。
どうやらこれは
流されて付き合うような、嘘気な恋ではなく、
本気の恋なのかもしれない。
カレンダーに書き込んだ、きみとの予定。
カレンダーを見るだけで、がんばれる。
嫌な仕事も、嫌いな人も、眼中に無い。
あと3日、あと2日、あと1日と、カウントダウン。
今か今かと、昂ぶる心をおさえつつ。
精一杯のおしゃれをして、髪も、お肌もスペシャルケア。
きみには、1番輝くわたしを見て欲しい。
そして、君が1番だって、言わせたい。
「だいすきです」この言葉が言えたなら
この曖昧な関係から抜け出して、
2人の予定をカレンダーに
書き込めたらいいな。