学校の帰り道で君に会う
さっき自販機で買った冷たい炭酸ジュース
何か言いたげな顔をしてどこか向いている
言葉を交わさないまま二人で歩く
手にジュースをぶら下げて
ジュースの汗がポタポタと地面に落ちる
別れ道まで来た
君は反対方向だ
別れの言葉を言おうとした時
君が手を差し出してきた
手のひらには10円が2枚乗っている
「これ、自販機に残ってたよ…。」
「…ありがとう。」
炭酸ジュースはぬるくなっていた
お題『ぬるい炭酸と無口な君』
たまに
見えない糸が見えたらいいのに
って、思ってしまう
運命の人 最高の親友 最高の仕事パートナー
それか、相性最悪の人とか?
考えるだけで面白い
でも
見えたら見えたで大変そう
糸がみんなについてて
みんなが見える世界
うーん……
ごちゃごちゃしてそうでよく分からないかも…
そう考えると
見えなくて良かったのかもね
でも1日だけ体験するのは良さそうだね
お題『糸』
空気はまだ湿ってる
水溜まりを見つけた長靴がはしゃいでる
蛙が池に向かって跳ねている
薄い雲の後ろで太陽が睨んでる
人間が傘を乱暴に振り回す
紫陽花の葉っぱの上でカタツムリがじっとしてる
わざとらしく梅雨を見せるかのように
今日は虹、見れるかな…
お題『雨上がり』
眠れない
もうすぐ朝だ
目をずっと瞑っておけばきっと寝れる
そう思ってさっきからずっと瞑っている
けど寝れない
暗い部屋の中豆電球がほんのり光る
頭の中がぐるぐるしてる
寝なきゃ
寝なきゃ
寝なきゃ
そう思えば思うほど
眠れない
朝が来てしまう
怖い...
明日も
今日と
同じなのかな...
お題『眠れないほど』
まだ君に会えるチャンスがあるなら逃したくない
まだ君のことを知れてない
だからもっと君のことが知りたい
会えるかどうかも分からないのに
何も情報がないのに
君に会いたい
そう思ってる
君が僕のことを忘れたとしても
さよならだけは
言わないで
お題『さよならは言わないで』