「あなたは だれ?」
大きくなったら、お花屋さんになりたい
大きくなったら、本を作る人になりたい
と言っていた6歳のわたしに
タイムスリップして出会ったなら、
そう、尋ねられるだろうか。
今の私は、
6歳のころ、12歳のころ、20歳のころに
思っていた 未来のわたし、とは違う。
幼いときに夢見ていた仕事はしてない。
20歳のころ、もっとできるはず!
と期待していたような体力も能力もなかった。
背伸びしていたときには隠れていた、
見せたくない自分が前に出てくることもある。
そんな今を好きになれない時もあった。
だけど
今年の初め
カメラ好きの父が何気なく撮った、
私の笑った顔。
ノーメイクで、パジャマ姿で、
母と喋っている時の顔。
子どもの時の顔と、何にも変わってなかった。
もちろんシミやそばかすはあるけれど。
でも、変わってなかった。
その写真に映った
無防備な自分をなぜだろうか、大切に思えた。
そう思えるのは、
今がしあわせだからなんだろう
ー ありのままを受け入れて、17年、
一緒に歩いて来てくれたパートナー。
おかげで
葛藤もあったけど、
両親が私を愛し育ててくれたことが分かる
ようになった
ー 楽しいも悲しいも共有しながら
新しい価値観を教えてくれる友もいる。
問題がないわけではない、
いわいる、理想の暮らしを
送っているわけではないかもしれない。
でも、 人生の宝をいただいて生きている!
今なら最初の質問に、
「はじめまして。未来のあなたです。」と
笑顔で挨拶できるだろう。
落ち込んだときに思い出すと
自分のこと、ちょっと好きになれる言葉。
幼稚園の先生が卒園式でくれたお手紙。
大人になるほどに、
先生がどれほど私を見て
理解してくださっていたかが分かります。
きっと、6歳の私にも分かる言葉で、
もっと大きくなった私にも宛てて
書いてくださったのですね。
手紙を取り出さなくても、思い出せます。
先生の優しいお気持ちは、
しっかり私の心へ届いています。
太陽が海に沈むころ、
波打ち際の濡れた砂の輝き
雪の日に茂みから現れた鳥、
何かしら
カメラにおさめたい
時計の針よ、ちょっと止まって。
ーだけど
時は止まらず流れいくものだから
一瞬の出会いが宝物になるのかもしれない。
ちょっと大きないびき
ちょっと耳障りだけど
なぜだか 安心するものです。
♯君の声がする