『物語の始まり』
トマトを右手で 握りつぶした
髪の毛むしって 絶叫!…してみた
何かが心で あばれているのに
どこかで詰まって 閉じ込められてる
生きたいんだ それだけなんだ
むしゃくしゃしている これってなんだ?
あきらめるんだ そうすりゃいいんだ
特別じゃなくても しあわせにはなれる
目立ちたいのか? 戦うつもりか?
弱虫なくせに 勝ち気なヤツさ
生きてやるんだ なぐり込みなんだ
自分の人生 決闘するんだ
準備はいいか? 夜明けはすぐだ
物語の始まり…だ!
飛び出すぞ!
『静かな情熱』
やさしいね 気がつくね
おとなしいね がんばるね
まるで森林に迷ったように
太平洋の真ん中に浮かぶように
静かで 穏やかな
ぽかぽか陽気の 春のように
「そうかな?」
世間が作る 自分のイメージに
いつしか合わせて 生きてるようで
森も海も 弱肉強食
生死のバトルで 荒々しくて
静かな情熱、なんてない!
心にナイフを 隠してる
わめいてあばれて 叫んでる
傷つかないよう 今日もまた
静かな笑顔で 家を出る
『遠くの声』
コオモリならば 聴こえるだろうか
イルカだったら 来てくれるかな
必死に叫ぶ 心の悲鳴
どうしてだれにも とどかない
39度で フラフラなのに
微熱のほかの子 心配される
わたしの価値が ないからだろうか
わたしをだーれも 見ていない
大勢の中 入っていても
どんどんみんなが 遠ざかってく
「たすけて」ぼそり しぼり出しても
遠くの声に 羽根はない
わたしは生きては だめなのだろうか
愛されることは ないのだろうか
暗闇の中 サイレンが鳴る
ほおにぽろぽろ 「たすけて」と…
『春恋』
春怨、春興 春うらら
動物たちも サカリの季節
入学、移動に お引っ越し
新年度だから 出会いの予感
初めてのことは はらはら、どきどぎ
脳は勝手に 恋かも?と…迷う
理性で何度も 否定をEnter
春恋なんて 錯覚だから
あなたのことも 否定でEnter
なのに私を 支配する
たとえ 錯覚だったとしても
本気の恋に 悶える四月
『未来図』
なりたい自分になれてるだろうか
余った役目を演じてないかな
グループできると立場が出来てく
どこかで誰もが演者になってく
私は私と孤独になる人
いつでも目立って中心の人も
他人を気にして自分を変えてく
そういう生き方いままでしてたな
結婚したって家族の中でも
パパママ必死にやるのが普通だ
義務とか役目とか責任ともいう
ほんとの自分はとっくに分からない
それでもいまから未来図…書くなら
何歳でもいい、夢追いかけたい
わがままになって未来図…書きたい
迷惑かけても、アタシに会いたい