バイバイ
※土日祝はお休みです
旅の途中
人生とは旅のようなもの。
どっかの意識高い系のポエムだった気がする。
うえええん。
誰が言ってたかはどうでも良いけど、
人生が旅だとすると、自分たちは旅の途中にいて、
まだ目的地にも着いてないし、
折り返し地点にも来ていないのだと思う。
下手すると旅の目的地すら決めてない。
だからそんな頃から世の中終わったみたいに泣くなよ。
※明日更新します。
まだ知らない君
最近気になる彼女に変化が起きた。
正確に言うと、彼女の連れに変化が起きた。
なんとなくスッキリしてきたのだ。
それに合わせて交友関係が変わった。
クラスの余り誰とも関わっていないような、
陰キャという扱いになってる女子と
二人で話している姿を見る機会が増えた。
彼女の友人は彼女ほど容姿に優れていない。
どちらかといえば陰キャ寄りの見た目だが、
陰と呼ぶには癒しオーラが強い。
周りには引き立て役として連れを選んでるという
陰口を叩く奴もいる。
そんな状況ではしんどいのかもしれない。
似たようなレベルの容姿の同級生といる時、
“同志”という空気を醸し出していることもあり、
彼女も無理に割り込めないようだ。
とはいえ、クラスの目立つ美少女ではあるし、
コミュ力弱い訳でもないので、
一人になっていることはない。
ただ、今までべったりだった二人組が
時々別のグループになる機会が増えただけだ。
よくあることだと思っていたら、
よし!がんばろー!と
陰キャの二人が声を揃えて互いの手を合わせていた時
見てしまった。
憤怒というか嫉妬というか泣き出しそうというか。
見間違いかと思うくらい一瞬で終わったが、
彼女の顔が確かに歪んだ。
まだ知らない君がいるのだな。
驚いたが、それだけだった。
日陰
あんまり寒くないなあ。
講堂に集まる時、日陰で待機することになるのが
わかっていたので、相当寒いことを覚悟して
ヒートテックに裏起毛のアンダースコート、
靴下は5本指と普通のの二枚重ね、
腰とポケットにカイロを装備した成果が出てる。
ふふん、予想と対策は良い結果を生み出してくれる。
こういうのは勉強と同じだ。
うむうむと一人で頷いていたとき、
ふと前に座っている子の指先が見えた。
指先青いじゃん。
驚いて、肩を叩くとその子が振り返る。
唇を見ると紫だ。
見るからに冷えてることがわかる。
「え?保健室行く?」
先生を呼ぼうとしたら止められる。
曰く、今朝寝坊して急いでいたから
薄着で来てしまったらしい。
迂闊だ。そんなことでどうする。
「ほら、地球温暖化であったかいやろ?
だから大丈夫かな?って…」
こんな寒いのは計算違いやーと笑う彼女に
少し呆れて少し受けた。
いやいやいやいや、何言っとんの?
青い顔してボケなんや!
しょうがないな、情け心を出して
ポケットのカイロを握らせる。
自分は何重にも対策してるから
ひとつなくても大丈夫だ。
「あかんよ、寒いよ?」
自分の方が明らかに寒そうなのに断ろうとするので
これは自分も何かボケないと受け取らないかもなあと
思っていたので、なんとか捻り出す。
「お題館様、これを…」
「おお、山吹色…やない。
四角くてほかほかのお菓子よのう」
「お返しはほかほかの肉まんで…」
越後屋よ、そちも悪よのう。
よし、乗ってくれた。
渡したカイロはありがと、の言葉と共に
彼女のお腹あたりにしまわれ、
学校帰りには肉まんが自分のお腹にしまわれた。
帽子かぶって
※本日はお休みします。