月夜
私は小さい頃から空を眺めるのが好きだった。
ただ、とても好きだとか詳しく調べたいだとかそんなわけではなくただぼーっと眺めるだけ。
それは夜空も例外ではなかった。
家族が皆寝てる中、部屋の窓から空を眺める。
月や星が見える日、雲のせいか真っ暗な日、様々な表情が見れる。
嬉しいのは流れ星だけれど、眺めるのが好きなのは、静かに輝く満月。
色々な物語や文章に出てくるくらいに、昔から月を美しい、とか綺麗だと思う人はいたのだろうか、とか
いつの時代の人も、世界中のどこかの人も誰かは眺めているのだろうかだとか私は考える。
ロマン、というのだろうか、を感じながら眺める。
そうして見ているうちにだんだん心が落ちついて、穏やかな気持ちになる。
穏やかなまま布団に入り、眠る。
また、眺めようかな。
絆
それは、目に見えない結ばれたなにか。
私は心を開いている人に感じる謎の安心感がそれなのではないかと思う。
いつだって、人間、疑うこともある。
それでも、心のどこかで信じている。
おそらくだけど、信頼が安心感を生み、安心感が絆を生む。
そうして、人と人が繋がってゆく。
目に見えなくて、不確か。
だからこそ、美しいのかもしれない。
「たまには」
これは、少し前の話。
私は、休日に外に出る派か出ない派かというと出ない派である。
けれどもその日は春を感じるような晴れ。
ふと、散歩をしたくなり外に歩きに出た。
通る道はいつも同じ。
理由は、かなりの方向音痴で、すぐに自分がどこにいるのかわからなくなるからだ。
その日も同じ道を通るつもりだった。
だけど少し横の道を覗けば綺麗な花が咲いていた。
思わずその道に足を踏み入れる。
迷子になるとわかっていながら。
結果、やはり迷子。
とりあえず思うがままに道を進む。
見たことのなかった景色。
自分の家からそう遠くないはずなのに。
どれくらい歩いただろうか。
暫く歩くと、いつもの道に出た。
たまには、こんな日も悪くないな。
そう思えた休日だった。
大好きな君に
ただ「ありがとう」
それだけを伝えたい
ひなまつり
それは、女の子の成長を祈る日。
というものの、本人からするとひなあられにひし餅と美味しいものが食べれる日というイメージしかない。
とくに小さな頃はそうだった。
それは、今もあまり変わらない。
ちゃんとした意味を知った今でも。
ただ、楽しみにしているものが少し変わった。
それは、母の作るちらし寿司。
手作りならではの温かみ。
ちらし寿司を食べつつ、家族と何気ない会話。
そんな、日常でもありそうな幸せが好き。
日常が続きますようにと違う事を本人は願いつつ、今年もひな祭りが終わりそうだ。