百加

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7/20/2024, 8:19:18 AM

視線の先には


「ねえ、」と呼びかけたら、
「どうしたの?」と柔らかく尋ねてくれる。
でも、あなたの視線の先に居るのは、
私ではないね。

知りたくなかったよ。
目は口ほどに物を言うなんてこと。



6/18/2024, 9:58:30 AM

未来


過去より未来を知りたいと思っていたのは、
きっと幸せな未来があると信じていたから。
そんな保証なんてどこにもないのに。

この頃は未来を知るのは怖くなった。

私の手に負えない不幸な未来を知ったなら、
その日から平穏な毎日を過ごせるとは思えない。

6/16/2024, 9:56:48 AM

好きな本

昔から本が大好きな子どもだった。
本があれば何も要らないと思うくらい。

だから好きな本はどれ?という質問はとても困る。いっぱいあり過ぎて、答えられないからだ。

その好きな本がまったく読めない時代があった。
およそ10年。
仕事しながら、妊娠、出産して、子育てをしていた時。
本を読みたいという気持ちさえ無くなって、
それが寂しいとも、
そもそも本を読んでいないことさえ気づかなかった。
何年か過ぎて、初めて気がついて、
あれ? 私、このまま本を読まない人になるのかな?
…それも仕方ないか、と諦められるほどだった。

きっかけはわからないけれど、
子育てが一段落した頃から、少しずつ本が読めるようになり、今はまた読むことを楽しんでいる。

物語に没頭する、
懐かしいあの感覚が戻って来た。
本は私を忘れていなかったんだ。
久しぶり、また会えて本当に嬉しいよ。



6/15/2024, 7:26:13 AM

あいまいな空


行こうか、どうしようか?
駅前のロータリーで見上げた空は、
白っぽい灰色の空。

明るいような、じきに雨が降ってくるような、
迷うわたしのような、あいまいな空。


6/14/2024, 9:42:45 AM

あじさい


降り続く雨、気が滅入りがちな時期。
蒸し暑い街を歩けば、
その豪華な花房に、ぱっと目を引き寄せられる。

昔からの素朴なあじさいもいいけれど、
いろいろ増えてきている
新しいあじさいを見つけるのが、
とても楽しい。

いまのお気に入りは、
墨田の花火の繊細な彩と八重の額、
柏葉アジサイの大きくて白い花房。
雨に濡れて冷んやりとしたあじさいを
腕いっぱいに抱えてみたら、
どんな気持ちになるだろう。


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