9/30/2023, 9:00:27 AM
静寂に包まれた部屋
静かだね。
静かだな。
出会って、恋して、傷ついて。
今はソファに並んで座り、目を見合わせて微笑み合う。
静寂に包まれた部屋に、コーヒーの香りだけが満ちている。
ここは誰にも邪魔されない二人だけの城。
今夜だけは。
#42
9/28/2023, 10:50:53 AM
別れ際に
いつも、
見えなくなるまで見送ってくれるよね。
振り返ると必ず手を振ってくれる。
きっと口元には微笑みを浮かべてる。
何気ない別れ際に、
言葉にしない思いがたくさん詰まっていて、
思い出すたびに、温かいもので胸がいっぱいになる。
――ありがとう。
#41
9/28/2023, 9:03:34 AM
通り雨
薄青のルリマツリの花が満開だ。
その花の群れを雨が濡らしている。
刺激に弱い花だから、いくつかは地面に落ちてしまうかもしれない。
通り雨が上がって外に出ると、夕方の空は綺麗に澄んでいて、
空を切り取ったような薄青の花と緑の葉が艶々と雫に光っていた。
#40
9/27/2023, 8:19:55 AM
秋🍁🌰
夜更けに目を閉じる。
開けていた窓から夜の空気が冷んやりと入って、厳しい夏の暑さに疲れた体を癒やしてくれる。
やっと秋だね。ほぅと息をついた。
竜田姫が司る実りと彩りの秋だから、美味しいものを食べて、美しい景色を見に行こう。
もちろんあなたと一緒にね。
#39
9/26/2023, 7:50:01 AM
窓から見える景色
「このビルからなら花火が見えるよ!」
近くで花火大会があった。開始時間を待ち兼ねていた残業中の何人かが、窓ガラスに集まる。高層ビルの大きな窓越しに花火が上がり、歓声も上がる。とてもよく見える。
綺麗だった。でも思ってたのと違う。
音が遠い。風を感じない。火薬の匂いもしない。
開けられない窓から見える花火は、私には本当の花火とは思えなかった。
ちょっぴり残念だった夏の思い出。
#38