もしも君が


「もしも」
なんて何度もしてきた
「もしも」
でも、その「もしも」は、所詮
繰り返し、後悔を生み続ける過去の産物の種だ
過去を作る分岐点の道だ
決して戻ることができない枝だ
「もしも」を植える度
僕はその望む未来は、決して来ないし
後ろを振り返り続ける
「もしも」の種は、決して君を生まない事を
思い知るまで

美しい

この世に可愛いもの、きれいなものはタンとある。
では、美しいものとは？

綺麗と同義、
それなら何も言うまい
だが、
美しいとは？
綺麗は光を反射するもの
麗しく艷やかであるもの
しっとりと
簡単に口から出てしまう
「この人。きれいだね」
「綺麗な景色だね」
だが、
美しいとは？
海外の人はよく使うのを見る
例えば神社とか、寺だとか
しかし僕には
男が、最上級の気障な褒め言葉として
使ってくれればそれでいいことにしようとしたい
冗談や照れ隠し以外僕には出せない

どうしてこの世界は


あまりに狭くて小さくて
無限に広い
それでも下を向いて忘れてしまう
きっと本当はどこにでもいける
なのにどこにも行けない
明日からの生活はどうしよう
住むところは
食べ物は
仕事は

どうしてもこの世界は、
世界の中に、世界を繰り返し閉じ込めて
どこかの人形のように幾重にも
世界と自分を繰り返し閉じ込めて
でもきっとそれがこの世界の、生き方だろう

君と歩いた道


一緒に歩いた道は今も続いて
そこに変わらずある
周りに景色を変えても
その道はずっとある
なのに

君だけがいないんだなんて

水たまりに映る空

地面と水がきれいな証拠
あと、それに気がつく余裕がある証拠

最近は蚊ばかり気になって⋯