特別って何だろう?
そう考えていたら一晩過ぎていた
両親も友達も恩師もボクにとっては
特別な存在
誰かにとっては赤の他人の存在でも
ボクはちがうから
特別なんだ
ずっとずっと一緒だと思っていて
だけどそんなことはないだろう
キミはキラキラ輝いている存在だから
こんな何もないボクのところに
ずっと居るわけがない
だからボクは
今
キミとの時間を楽しんでいた
だから
笑えて仕方ない
驚きと嬉しさとそして
いつかは離れていくんだろうなという気持ちが
一緒くたになって
笑うしかない
ありがとう
ボクを選んでくれて
隣にキミがいる
ボクたちは微笑み合う
いつも見慣れた風景でも
「新しい土地だ!」と言い
いつも作ってる料理も
「食べたことない味!とても美味しい!」と言い
家で寛ぐときは
「今日もとても楽しかった」
という毎日
ボクはとても嬉しい
キミの記憶が1日しか保たないようにして
あまりお腹が空かないようにしてでも
ボクはキミといたかった
周りは荒れ果てていて
食料もあまり育たなくなって
世界に
2人しか
キミとボクしかいないのだから
キミと手を繋いで
会話らしい会話なんてなく
歩き続けてるのだけれど
ふとキミから視線を逸らして
道だったり空だったり見てから
キミを見るとキミは変わる
歩き始めたとき
出会った頃だった
それが今は──
気づかなければ良かったなと
足を止めた
そうしたら
隣のキミも止まってボクを見てきた
なんだ
こうすれば良かったのか
これでボクはそんなキミにずっとずっと
言いたかったことを伝えられる
夢から醒める前に
伝えられる
キミが
目線の向こう側にいるとき
つい追ってしまうし
近くに居るときや通り過ぎるときは
身だしなみが変なことになっていないか
気にしてしまうし
居なかったら
寂しい気持ちがあるんだ
それでいて
話す時はとても胸が高鳴って
この鼓動が聞こえないだろうかとか
声が上擦らないかとか
楽しい会話をしようとか
そして何よりも
少しでもキミのことを知れたらとか
思っているんだ