またね
君はそう言って笑ったけれど
私はそのまたねが来ないことに気が付いていた
会えるのなら会いたかった
一緒にいたかった
またねがあるならそれを1番信じたいのは私だった
今でも君の声を忘れられない
そんなわたを君は笑うかな

泡になりたいと願うことがある
もし泡になったらあの人は気付いてくれるかな
あの人に愛されて生きていたかった
けれどあの人には心に決めた人がいた
私の恋は叶わなかった
あの人の傍で生きていくことが出来なくて
泡になることが決まった日
自分なりに好きでいたから
それでもいいと思った
あの人の傍で泡になる
あの人は気付いてくれるかな
叶わない恋に身を捧げそれでもいいと思ってしまった
あの人への恋は叶わなかった

ただいま、夏がそう笑う
夏が苦手な私は倒れ込んでしまうけれど
太陽も青空も蝉の声もそのすべてが
笑っているような気がした
仲良くなんてできないから
夏も私もずっとそっぽを向いている

誰かに向けて書いた手軽は
波にさらわれて見つけられない
そうだ
あの手紙はきっと波が食べてしまったんだ
私の心をまるごと呑み込んで
どこに行くんだろう
誰かの元に届くなら
手紙ひとつが救いになるならいいと
月明かりの下そう思う

8月、君に会いたい筈なのに
夏が嫌いな私は
君に会ってもそんなには動けないのだろうと思う
一緒にいたい
一緒にいるだけでいいから
そうしてクーラーのきいたこの部屋で
抱き合って眠りたい
君に会ったら安心して眠ってしまうんだろうな