お揃いのマグカップで紅茶を飲む
それがふたりの決まりだった
喧嘩をしてもマグカップで紅茶を飲めば仲直り
ふたりが好きなのはアールグレイ
夏でも冬でも変わらずに温かいものを
1杯いかが？
喜んで

もしも君が五感のどれかを失ったとき
それが視力なら私が君の世界になろう
君の代わりに世界を見て君にそれを伝えよう
君が世界を嫌わないように
それが聴力なら君に音は届けられなくとも
それ以外で、たとえば目に見えたり心に感じる何かで
君にそれが届くようにしよう
君が自分を呪わないように
もしもそれが嗅覚なら私が匂いを伝えよう
君に伝わるように尽くすから
君がすべてを忘れないように
もしもそれが味覚なら君の好きなものを言おう
君がいつか思い出せるまで
もしもそれが触覚なら私が君の手を握り続けよう
分からなくとも温度が伝わるように
もしもすべてを失うのなら私は君を守り続けよう
君がいつか世界を取り戻すまで
私は君を愛し続けよう
君の世界が染まるように

君だけのメロディが聴こえる
優しくて少し寂しそうなメロディ
君の隣で聴こえる心の音を
何度も私の心に繋いで
心と心をつないでく
ほら
ふたりの音が繋がった

I love
続きはなんだろう
youかな
好きなことかな
なんだとしても愛情を向けられる何かがあるのは
素敵なことだね
愛情を抱きしめて受け取ったなら
今度は私が届けよう
愛情とは巡っていくものだから

美しさは歳を取らないのだろうか
という詩を前にかいたことがある
美しいものを見た時に
心に降ってきた感情は
そのままそこに在り続けるのだろうか
美しさとは何を指すのだろう
それはきっと答えの出るものではないけれど
この世界で一番美しいものは
好きな人が呼ぶ自分の名前だという