人が歩んだ生き様を軌跡だという
人の数だけ軌跡があるのなら
私の歩んだ道程も奇跡と呼べるだろうか
何が欠けていても自分を知ることが出来たなら
それはきっと幸せなのではないかと思う
数多の軌跡の上に
私がいるのなら
誰かがいるのなら
それを奇跡と呼ぼう

自分のことを好きになれない
欠点ばかりが心について
どうしても好きだと思えない
大切だと思えない
それでも一番付き合いが長いから
嫌いになれない
嫌いになることも出来ない
好き不好きで語れるのなら
きっとこんなに長く苦しんではいないとお
そう思うことすら苦しい

夜が明けた
あんなにも朝になるのは怖かったのに
明けてしまえば怯えることはなかったと
そう笑えたならよかった
雨がしとしと止まずにいることに
つい気付かなかったけれど
続く鈍痛は
そうか、雨のせいなのか
明けない夜がないのなら
明けない痛みもないだろうか
私はそれに気付かなかった

ふとした瞬間に
目を閉じて布団に潜って
少しだけおすすめに出てきた曲を流す
暗い闇い儚い儚い昏い部屋で
そう過ごすことが幸せだと思う
今まで何を思ったとしても
なんだかそれが一番な気がした
大切なぬいぐるみを胸元において
なんだかそれは優しい気がした
なんだかそれが幸せな気がした

どんなに離れていても
この気持ちが変わることはない
どんなに苦しくても
この気持ちを投げ出すことはない
どんなに下を向いても
この気持ちは消えない
中途半端に芽吹いたこの気持ちは
きっと何にもなりはしない