花畑
風が吹く度、花が舞う。
私が歩く度、花が舞う。
ただ咲いている花よりも美しく見えるのは何故か。
花の一生は儚い。
ただしおれるよりも豪快に舞って散る方がきっといい。
私もあの花のようにただ静かに散るのではなく豪快に舞って散りたいものだ。
空が泣く
私が泣けば空も泣く。
私と空は一心同体、怒れば雷が鳴り嬉しいと太陽が照る
私の感情に合わせて空は変化する。
きっと今日まで沢山天気がコロコロ変わった。
そしてそれも今日で最後。
私は幼馴染に告白をした。
卒業式だから、せっかくなら晴れが良かったなぁ
けどもう大丈夫。もともと覚悟は出来ていたから。
たくさんの雨が私に降り注ぐ。
雨と共に私の目に光が差す。
あっ、狐の嫁入り
君からのLINE
世界がふたつに割られたあの日から君に会えなくなった。
どうしてあの時近くにいなかったのだろうどうしてあの時愛を伝えなかったのだろう。
今の僕は前の世界よりもいい生活をしていると思う
体も健康そのもので、前の世界とは比べものにもならない。けどひとつただ一つだけ前の世界より悪くなってしまったものがある。
それは、君といた時はとても愛に満たされていた。
けれど今の僕のそれは空っぽで何も無い
それを満たせるのは君だけだから……
そう思い続け、とうとう身体までもがボロボロになってきた。
いっその事楽になってしまおう君が、隣の世界で生きている保証はどこにもないからもしかしたら、会えるかもしれない……
そう身を乗り出そうとしたその時、スマホが鳴いた
開くとそこには君からのLINEがあった。
命が燃え尽きるまで
私はこの子をこの命が燃えつきるまで見守り続けると誓った。
この廃れた世界で唯一生き残った私。私が生まれたのは100年前、 世界の技術が天にたどり着いた時初めに生まれた第一号機。しかし世界は天にたどり着いてしまったことで高次元の存在からの罰が下った。そして世界に生命が居なくなった。そう、思っていた。私がいつもの日課で世界を散歩しているとどこからか聞こえるはずもない人の鳴き声がした。声の方に導かれるように歩いていくと、そこにはカプセルに入れられた赤子がいた。
私は一時停止していたが瞬時に意識が戻り、カプセルを開けた。どうやら赤子は冷凍保存されていたようだ。
するとその赤子は私に向かって手を差し出してきた。
私は戸惑いながらも抱き上げてみることにした。
抱き上げる時、その冷凍保存されていた体は氷のように冷たかった。そのまま抱きしめると赤子は笑った。その鈴の音のような笑い声に私の心臓が暖かくなったような気がした。私には心臓は無いのに。赤子の笑顔を見ているとどうにも心が暖かくなる。
唯一生き残った私と奇跡的に生き残ったこの赤子.
私はこの赤子とともに生きることを決めた。
必ず守り育てると。
(1回投稿してたけどミスです)
夜明け前
夜明け前の空はどんな空よりも美しくみえる
もしも、もしも今時間が止まったら私は幸せだろうか
何時よりも美しい空を永遠に見ることが出来る
もしかしたら幸せなことかもしれないけれど、人というものは変化を嫌い変化を好むこの矛盾した思考があると私は思ってる。
その変化があるからこそ夜明け前の空がどの空よりもいっそう美しく見えるのだろう