【忘れたくても忘れられない】
あの日、先生から聞いた君の悲報
すすり泣く声、笑う者、噂話が飛び交う教室で
何も思わなかった私
いや正確に言えば思わなかったんじゃなくて
何となく察したんだ君は死にたがりだったから
昔から辛いって言ってたし、夜中にメールが長文
でくるくらいのかまってちゃんで寂しがり屋の君
長く君を見ていたからさ何となくわかっていたんだ
だけど突然として私の前から消えた君
時には私をいじめ、リスカをネットにあげていた
そんなことをして何が楽しいのか私には分からない
痛いだけ辛いだけ何故分からない...
清々したんだもう顔も見なくて済む
なんで夢に出てくるの嫌いだったんでしょ?
少しの間仲が良かっただけ、私との写真が多かっただけ
プリクラも物もそれだけなのに
なんで「ありがとう」って何?
ふざけないでよ
手を離したのは君なのに
今更すぎるよ
馬鹿だな君は(笑)
あー生きてる時に言って欲しかったな
どうせ私は君を生涯忘れることはないだろうね
【やわらかな光】
カーテンの間から差し込んだ光が眩しくて
鬱陶しく感じるくらいだった
少し早いけど起きることにしたんだ
キッチンに立っていた君がこちらに振り向いて
「おはよう」とにこやかに笑う
その笑顔がやわらかい光にあてられて
思わず好きだなぁって思った
幸せな毎日が愛おしくて
後ろからハグすると君は照れてみせてくれた
これが愛なんだなって思わせてくれた君
【鋭い眼差し】
「痛いッ」僕はいつもいじめられていた
人は自分よりも弱いものをいじめたくなるらしい
僕は標的になってしまった
僕は体もまだ小さくて声も小さい
そんな僕を救ってくれたのは小さな女の子だった
「やめて!!」その子は鋭い眼差しでいじめっ子達に
たった一人で立ち向かうその姿勢に惹かれた
その子に根負けしたのかいじめっ子たちはそそくさと
帰って行った
女の子は僕を心配しているようだった
もう大丈夫だよどこも痛くないから
でも少し眠いかな...まだ寝る時間には早いんだけど
もう寝てしまおう
起きたら女の子にありがとうって言わないと...
女の子は僕を抱えて走った
「ママ!!子猫が!!」その声を最後に僕は目を閉じた
ありがとう
そしてまた出会えたらその時は一緒に遊びたいな
【高く高く】
昔、こんな事を考えていた
シャボン玉が好きだった私はベランダで吹いていた
《シャボン玉は何の為にあるのだろう》
《どうして消えるんだろう》
幼い子供が考えの末たどり着いた答えは
シャボン玉は幸せを配るためのもの
シャボン玉は消えるのは誰が幸せになった証
そしてシャボン玉は高く上がれば上がるほど
遠くの誰かに届く
「もっともっと!遠くの人に届け!!!」
子供の声は空高く昇っていったとさ
【子供のように】
無邪気に笑う君が好きだ
小さいことで喜ぶ単純な君が可愛い
愛してやまない君へ
僕も子供になってもいいかな
君がいない部屋は少し広くて冷たい
僕は子供のように泣きじゃくって
世界を憎んだ
こんな言葉を知っている
<神様は綺麗なものが好きだから持っていってしまう>
君は神様に選ばれたんだね
だってこんなにも綺麗だもの