特別な存在/特別なのは
日頃くっついたりじっと見たり
そうして日々を過ごしている
その他はゆっくりしてまどろんだり
小さなものを追いかけるのは
暇つぶしだ
そういう家の主は特別
頼りないから時々見に行く
一緒に寝るとき
やたら撫でてくるから
側で寝る
多分主にも私は大事なんだろう
だから朝起こしてやると
ご飯出すからな
バカみたい
私が正解だと思って
夫を責めたけど
AIに簡単に否定されちゃった
スマホ画面を見せられて
簡単に間違いって
悔しいけどバカみたい
責めるほどのことじゃない
のに
人間の言う事でなく
プログラムに説教されるなんて
ほんとバカみたい
二人ぼっち/これから
息子が独り立ちし
夫とうちの二人になったのに
夫はまだオカンと呼ぶので
名前を言うと、
今更という顔をするけど、
うちはあんたのオカンやないわ
と言ってみる
私もあんた、と呼ばずに
名前で呼ぼうとしたけど
背中がこそばゆいので
諦めた
やっぱりそのままになるかあ
夢が覚める前に/覚めないで
別れて後悔して
夢でしか会えない家族
病の業とはいえ
飛び出した私を許して
このまま家族でいたい
若いあなたと
小さいままの子どもたち
私のいない家族
私が病に気づいていたら
メンタルクリニックが誤診しなければ
夢よ覚めないで
覚めて責めないで
一緒にいない私を許して
まだ覚めない悪夢より
覚めないで美しい夢よ
胸が高鳴る/鬱の薬
チャレンジチャレンジ
頭で分かっているつもりでも
毎日生きていくのもしんどくて
背中に自分で圧をかけながら
なかなか起き上がれない自分に
うんざりする毎日だった
でも
推しのサッカークラブの
ホーム試合があって
レジェンドも来るとなると
これはもう起きずにいられない
現金なものだと呆れる自分に
へへんと鼻で笑い
雨の中でも歩いていく
足は痛いし荷物はたくさんだし
傘はうっとおしい
でも観たい
ウキウキしながら雨の中
バス停からバス停へ
あとはスタジアムまで歩くのみ
レジェンドの話も楽しみで
勝利の後のペンライトも
胸がズンズンいって
焦るなと拳でトントン叩く
毎週来られたら良いのに
とニコニコしつつ
開場を待つ
ドキドキワクワク
胸が高鳴るよ