私はずっと寂しさと生きてきている
私だけが寂しいとは思わない
皆んなそれぞれどこか寂しさがある
それぞれの寂しさを、
わたしは理解してあげることはできない
寂しさが募り怒りに変わっていく人もいた
寂しさとは共存し、コントロールして生きていかないと
自分が崩れそうになるほど寂しくても
うちの犬と猫は寒くなると
一緒の布団で寝てくれる
私にとって子供の頃から夢にみた至福の時間
この子たちの時間は
私たち人間とは違う速度で流れている
そうとわかっていても
一緒の時間が流れてほしいと思う
冬は一緒にくっついていよう
とりとめもないとは
とりとめのないは、しまりがない、まとまりのない、という意味
とりとめもない話をしようと言われても困ってしまう
私には誰かのとりとめもない話をきくことは慣れているのだが自分からは話すことはない
とりとめのない考えを自分で消化しながから生きていた
そして取り止めのない話こそ
その人の本質を浮き彫りにしてしまう
私はそれがこわいのだ
とりとめもないことが一番重要だったりする
なんて考えた
取り止めもない話なんだけど
喉に異物が張り付く瞬間がわかった
そこからは薬をのんでもうがいをしても無駄で
おそらく10数年ぶりの風邪だ
子どもの時とちがい大人の風邪はつらい
いくら辛くとも働かなくていけないからだ
鼻水がでてもいくら声がかすれていても生きていくためには出勤する
酷い頭痛と関節の痛さが発熱している事を自分に知らせている
それでも働く
生きるためにはお金がいる
風邪なんかひいている場合ではない
自分に言い聞かせて一日をやり過ごそうとしているが
自分の意思はつよいが目の前が暗転した
一瞬の出来事だった
今は常夜灯が天井でひかっている
額にのせられた冷たいタオルが心地よく
関節の節々はひどく痛む
孫が顔を覗きこみ大丈夫ときく
あぁ若かりし日の夢をみていた
歳を重ねても風邪の辛さは毎回辛い
そっと小さな手が私のてをにぎっている
私は思う子どもの時はおやすみできて嬉しかった風邪
老人になり孫から看病されて頑張って生きていてよかったと思わせる風邪
私は今も一生懸命に生きている