きらめき____
「きらめき続ける私の友達」 小説日記
私の友達にはいつもハイテンションな子がいる。
毎日、毎日ずっと笑って
授業中はずっと発表して
廊下で思いっきり誰かを呼んで
固定の仲がいい子を作らない。
でも、その子は大体の男女から裏で嫌われている。
なぜなら、幼いからだ。
小学1年生なら多くの人が
堂々と発表できるし
大きな口を開けて歌を歌えるし
友達を100人作ろうとする。
でも、成長していくうちに
それが恥ずかしいことだと思うようになる。
だが、彼女はそこから成長していない。
秘密をすぐにバラして噂になるし
空気を読むことが出来ないし
子供のようにワガママだし
考えるより先に行動に移してしまう。
そんな彼女が裏で嫌われているのは、
中学生だから。
小学生の頃から知っている人たちは、
この子はこういう子だとわかっている。
だから表では仲良くできる。
彼女の個性を長所と見るか、短所と見るか。
その選択で高校生活は大きく変わるだろう。
だから、心配になってしまう。
これからの彼女が。
すでに悪口をさんざん言われているのに、
高校に行ったらどうなってしまうのだろうと。
もちろん、噂を流したりワガママを言うのは
彼女が悪い。
だから、陰口を言われる。
だけど、たまに、半年に1回だけ、
充電が切れたおもちゃのようになる日がある。
「私、友達いるのかな」
そう、言いながら泣く日がある。
彼女は常に100%の充電を保っているが、
一気に0%になってしまう。
100%と0%しかないのならば、
表でも嫌われてしまったら、
彼女はどちらになるんだろう。
彼女にとってのきらめきは
他の人には眩しすぎるのかもしれない。
もし、周りがそのきらめきを奪ってしまえば、
あるいは、自分で輝くのをやめてしまえば、
彼女はくすんでしまう。
それは、
周りにとって、
彼女にとって、
果たしていいことなのだろうか。
些細なことでも____
トントントントン
教卓を人差し指で叩く。
あ、先生ちょっと機嫌悪そう。
カチカチカチカチ
ペンを押して音をたてる。
なんかめっちゃイライラしてるんだけど…。
カチャ
メガネを外す。
最終ラウンドきちゃったよ。何で怒ってるんだろ。
「あ、メガネ外したよ」
と親友が言う。
「ほんとだ」
と私が言う。
「外すなよキモいなー」
と親友が言う。
トントントントンするのは、
きっと普段からの怒りを抑えるから。
私も爪の周りから血を出す。
カチカチカチカチするのは、
きっと他の先生よりも説教をしないから。
私も手のひらを握りしめる。
カチャってメガネを外すのは、
きっと人の顔など見たくないから。
私もコンタクトやメガネはつけない。
ボヤケている世界のほうが好きだもの。
人の顔など見たくないもの。
不完全な僕____
いつだって私は不完全。
香水____
俺の首にリンドウの香りが染み付いた細い腕が絡みつく。その度花の香りがふんわりと俺を包み込む_
『なぁ、その香水やめてくれよ』_
夏夜の風と共にフーと煙が出る。少し青苦くて甘い香りが彼の唇から溢れ出し、私はそれを飲み込む_
『ねぇ、そのタバコやめてよ』_
リンドウ:悲しんでいるあなたを愛する
タバコ:あなたがいれば寂しくない