NoName

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2/25/2026, 8:19:25 AM

午後4時。学校の帰り道、道路の傍らに段ボール箱がおいてあるのが目についた。
中を覗くと子猫が入っていた。
一体誰が子猫を?怒りが込み上げてきたが、かわいそうに思った私は子猫を連れ帰ろうとした。すると後ろから「ヒタ…ヒタ…ヒタ…」と足音が付いてきた。振り返るが誰もいない。
また歩きだすと、「ヒタ…ヒタ…ヒタ…」と足音が付いて来るのだ。得体のしれない恐怖が襲ってきた。
怖くなり走って帰るが、足音もさらに速度を増した。とうとう、私の真後ろに気配を感じた。
すりと次の瞬間、子猫が段ボール箱を飛び出し真逆の方向に走り去ってしまった。あっと思ったが子猫の姿はもう見えなくなっていた。
不思議なことに、先ほどまであった足音も恐怖感も消えていた。
一体あれは何だったのだろうか?私は空になった段ボールを抱えながら家路についた。

後で聞いた話だが、あの道で猫を追いかけて事故に遭い、亡くなった少女がいたそうだ。
その少女が今も猫を追いかけているのかもしれない。