「暖かい」
冬は好きだ
着込めば着込むほどに暖かくなる
マフラーに手袋
ボリユームを増す
好い人がいっさうかあいさを増す
これ以上好きになってどうするのだ
つね季節毎思ふ
ああ、愛おしい好い人よ
私には幾本ものキャンドルが見えます、
それは名が刻まれ
一つ一つ太さや長さが違います
そこには貴方の名がついたものもありました、
それはとても短く、
今にも消え入りそうな火でした
どうしたら消えずにいられるのかかんがえました、
考えた結果ひとつ案がうかびました
私のキャンドルを貴方の下にさすことにしました
これできつと貴方の火は消えません、
貴方の火の礎となれる喜びで
私の火は轟々と燃えています、
おやすみなさい。
貴方とわらいあつた日も
貴方のなみだをぬぐった日も
貴方を愛していると悟つた日も
貴方が愛をちかってくれた日も
貴方が他のモノと身体を重ねた日も
どれもわたくしの大切な思い出です、
たとへ貴方がわたくしを苦しめ
裏切ったとしても
その思い出達が
わたくしをあなたの元へ繋ぎとめるのです、
たくさんの思い出が消える
その日まで、
わたくしは貴方の傍に。
ああ、もうお前に会えるのか
寒くなり炬燵から体が出せぬ季節となつた、
実家からの仕送りの箱を
今か今かと待ちわびる。
今年は何が来るだろう
“サンつがる”かそれとも、“ジョナゴールド”だろうか
出来れば今年は甘みの強い
“トキ”や“王林”が良いとお願いしてはみたが、
何が届くか楽しみだ、
この楽しみのために
暑い夏をのりこへ今を過ごす、
ふゆになったら来る
宝箱のために。
共に通う、学友よ
私は今こゐ焦がれています
学校のマドンナ
高嶺の花に、
何故に今言うのか、
さう言われるかも知れませんが
今だから言うのです
もう二度と会えないかもしれないから、
良い返事を求めてはいますが
強要など致しません。
周りの事など気にしなくて良いのです、
色の違ふ百合は
同じ鱗茎からは咲かないのです。
それでも私を受け入れてくださると言うのなら
「また会いましょう」