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11/7/2024, 7:40:50 AM

さらさらと流れるような日々に

ふわり

君が現れて

ぼくは

君のいない世界が考えられなくなった

ある
柔らかな雨が降る日

相合傘で初めて

手を繋いだ


これからも
君の手を

繋いでいたい

そう言うと

君は笑って
ありがとうと言った


夢のような虹を2人で見た

君が居る

君が居る

幸せなこの時間を

ずっと

11/5/2024, 6:09:30 AM

猫の親子が道路を横断していた
ちびすけが横断するのを躊躇して
不意に私を見た

私もちびすけを見ていた

母親と思しき猫が
ちびすけを向かいに来て

猫の親子は道路脇から姿を消した

猫の尻尾とはどうしてこうも
哀愁を誘うのか

犬の尻尾は常にフリフリして居て
そうでも無いのだが

猫の尻尾は
哀愁漂う様子である

まる尻尾
カギ尻尾

なんにせよ

猫の尻尾は
ゆらゆら

フリフリ

感情豊かである

11/3/2024, 12:19:01 AM

余命を医師から知らされ

僕はスマホに

声の日記を付け始めた

声が出せなくなるまで

日記をつけよう


眠りにつく前に

いつもの不安が僕を襲う

その事も話した

いつか

家族はこの録音を聴くだろうか

愛しい僕の家族へ

許してくれ

僕は先に行くけれど

声は残しておくよ

大好きだよ

11/2/2024, 7:34:44 AM

永遠に

咲く花

散る花

枯れる花

花のようになれたら

そう思う

花のように

柔らかく

透明で

風に揺れ

雨に濡れ

踏まれても

折られても

また生えて

命を揺らす

花のように

私はなりたい

10/29/2024, 10:41:11 AM

リンドンと

鐘は鳴る

この吹雪の中を 客は来たようだ

やあ スコット タバコを1ダースと

苺ジャムをくれ

スコットさんは

手慣れた手つきでタバコを棚から取り出し
袋に入れると
苺ジャムを持って来た

ージャンの奥さんは
苺ジャムが好きなのかい?

スコットはお釣りを計算して手渡しながら聞いた

ジャンはお釣りを受け取ると言った

ああそうさ
俺以外の家族全員が
お前の作る苺ジャムにメロメロさ
俺以外の家族がな

ー頼むよ ジャン
俺の作る苺ジャムは
俺のばあちゃんの直伝なんだ
バカにするなよ

スコットさんはマフラーを着けながら言い

ーこれからスーパーに買い出しに出かける
店を一旦閉めさせてもらうよ


ジャンと一緒に店を出て
シャッターを下ろした

ーまたなジャン

もう出かけるのか
気を付けて
スコットまたな

今日のところはここまでで
おしまい

また明日気が向いたら書くわ
姉さんはそう言うと
大欠伸をしてみせた

僕はホットミルクを飲んで
夢の中のもう一つの物語に入り込むのだった

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