帰る前に二階おどり場集合
黒板に
小さな文字で書かれていた
放課後
二階おどり場に行ってみると
数人の女子が居た
小さな女の子を囲んでいる
クラスの七瀬くんの妹さん
今日七瀬くん部活で遅くなるから
みてあげて欲しいんだって
ーそうなんだ
(親は?)なんて土足で踏み込むような
節操のないことは聞かない
事情があるのだろうから仕方がない
結局のところ
鬼ごっこやケイドロや宿題を見るやらで
日が暮れた
ーお兄ちゃん まだー?
やばい
泣かれても困るので
ジュースを買ってきた
少しずつゆっくり飲んでね
ーはーい!
七瀬くんがバスケ部から戻ってきた
クラスの女子に連れられてここまできたようだ
わりーな!帰るわー
お礼はまた今度
ーお姉ちゃんお兄ちゃんありがとうーばいばい!
集まった自分を入れて
5人分の牛丼券を
七瀬くんから後日もらった
何にも出来ねーけど
これで許して 笑
と七瀬くんは笑っていた
何も考えていない
ーそう 何も
考えさせないでくれ
自分は自分を見つめ返すと
不憫な人だ と
目を伏せた
ー何も考えたくないんだよ今は
自然と涙が流れる
嗚呼
ー憐れむな
憐れむのはよせ
自分を
惨めにしないでくれ
仕事前
仕事の直前が一番リラックスしている
だから仕事が始まるとスイッチが
切り替えやすい
集中しやすいのである
仕事の合間に休息するけど
ほぼ集中は途切れてボーッとしている
コーヒーを飲んで切り替える
そんな感じで今日も
適度に
何にでも本気で挑んでいる
力を込めて作った自分の作品は
いつかどこかで花開くかもしれない
そう思っている
そう過ごしている
趣味も仕事も頑張りたいのだ
だから
寝坊をしてしまうんです…
すみませんでした…
ー余計な言い訳はいいから
仕事に戻りなさい
はい…
あの頃
私は少なくとも幸せだった
お風呂でヘタクソな鼻唄を歌ったり
ニコニコしていた
自分の欲求だけで生きて
わがままに暮らした
でも今は違う
一人になって
自分を死なせたつもりが
生き残って
ここに居て
もう
自分だけで生きているんじゃないって
分かって
自分のためだけに生きることが
あほらしくなった
だから
誰かと
でこぼこな人生を
送ることも悪くないと
考えています