今はただ
生きるだけだ
生きるんだ
命が燃え尽きるまで
生きて 生きて
お前の時間を
駆け抜けろ!
本気で好きになった人のことは
その人にとっての幸せを願ってしまう
自分と繋がりを持てるだなんて
夢みたいになる
挨拶などできようものなら
もうその1日は何があっても幸せだ
目が合ったら
鼻血である
まともに見ることすら眩し過ぎる
そんな感覚
毎日破る
日めくりカレンダーを
うちのおばあちゃんは
1日で破り切ってしまった
うちのおばあちゃんが痴呆を発症してから
数年が経つ
おばあちゃんは最近
自由散策を始めて
おばあちゃんの服には住所と電話番号と
氏名が書いてある
徘徊とは言いたく無いから
自由散策と言う
おばあちゃんは
うちに帰る と
家を出て行くようになった
自分が仕事じゃ無い日は
おばあちゃんを連れて
ドライブに出かけた
できるだけのことをしたかった
おばあちゃんは
一昨日から
ついに僕が誰かもわからなくなってしまう事が
分かってから
一緒にドライブに出かけることも
出来なくなった
知らない人に連れていかれる事は
さぞかし 怖いんだろう
おばあちゃん
またきっと
手を繋いで
花火見に行こうね
置いていかれる時の何かを喪失した感覚
いつまでも欲しいものを買って欲しくて
駄々を捏ねて
大泣きした
すると
母さんも父さんも弟も
店から出て
車に乗ってしまった
私は置いてかれて
皆んな家に帰ったんだと
勘違いして
ますます泣いた
おかーさぁん!おとーさぁん!
ぅうわぁぁああああああ!!!
しばらくして
母さんが渋々、様子を見に来て
私が酷く泣いて居るところに来た
これ 買ってええぇー!!
わぁあああー
渋々、買ってもらってしまった
家に帰ると
弟が
僕は買ってもらってないのに
姉ちゃんばっかりズルい。と
涙目だった。
それを聞いて
しまった。と
弟に
欲しいものあげる、と
宝物を見せると
小さなテディベアを
持って行った。
ちょっとだけ
しょっぱい気分の思い出である
自分という
うつけ者は
この世界にたった独りで十分である
世界は広くて狭い
誰かが何かしでかせば
直ぐにオンラインで叩かれる時代
そういう社会に生きるのは
簡単そうで
難しい
いつの時代も
簡単な時代なんて無いだろうし
今もそう
日本だからって平和な国とは
限らない
今は今で
色々ある時代だけど
乗り切れたら
それだけでいいと思う
まずは今日を乗り切ろう