機種変をした
何気なく決めたスマホ
さて
クラウドからデータの同期しよう
あ…しまった
LINE…機種変更手続きの前のスマホが
必要じゃん
……。
こうして
新たにLINEアカウントを作成する私だった
彼女と別れて数日が過ぎた
僕は一人でやっていける
と
彼女に話したことを覚えている
でも一人を感じて
彼女が居て
二人で一人だったことを
改めて
思った
僕は不完全な
一欠片として
これからを
生きていく
強くなるから
いつか
雨の中
道祖神が
ひっそりと道端に佇んでいる
日頃道行く人の
右往左往を
どんな思いで見ているのだろう
しっかりとした足取り
そぞろ歩き
しゃがむ子
勇み足
皆通り過ぎゆく中で
雨の降る中
1人の小学生が
道祖神の前に立ち止まる
傘を肩に掛け
手を合わせペコリとお辞儀をすると
たったか歩いて行った
道祖神は
今日もそこに
カフェの誰もいないテーブル席に
独り座って
ラテを飲みながら本を読む
と
向かいの席に
誰かが座る
(今空いてる時間じゃん!何で向かいに座るワケ?)
と
本を見ながら真向かいの人をチラッと見る
あ!
同級生だった
しかも
久しぶりに会う
こんにちは!
久しぶりだね!
ひなちゃん 元気?
話しかけられた
けど
私はこの子の名前を
ど忘れしている
こんにちは!
元気だよー!久しぶり〜(誰だっけ誰だっけ誰だっけ)
焦る
本読んでるんだね!
と言われ
うん!今日天気も良いしー
と返すと
ひなちゃんは
今は仕事何してるの?
と聞かれて
会社員だよーもうめっちゃブラックでやんなるー
(誰だっけーーーーーうわーーーー)
そんなしょーもない会話を
ダラダラ話した5分後
またね
やっと解放された
ラテも私も
汗をかいていた
未だ名前を思い出せない
今はもう
このままで終わってしまうことが見えている
自然消滅という
やるせなさが
僕の心にわだかまる
何かできることはないかと
空元気は虚空を彷徨う
僕はどこまでも
好きだった
けどそれは
独り相撲で終わりを告げる
寂しさが
込み上げて
僕は仕事に集中する様にして
だけど心は
上の空だった
何とかならないか
でも今更
僕らが付き合いだしたのは
ちょうど二年も前のことだったろうか
だんだんと心の距離が離れて行ったのは
付き合い
一年経って少しして
彼女が僕に相談しないで転職してからだった
彼女はもう別の人に見える
どうにも出来ない
何とかならないかな と
感じていた
心の溝が埋まることはなかった
僕は一人で
近々
歩き出すのだ