【夜空を越えて】


物思いにふける夜

想いは遥か彼方まで広がり

山を越え

海を越え

夜空をも越えて

朝に辿り着く


収束せぬままに

【ぬくもりの記憶】


俺の頭には

つむじが四つある


頭頂部に二つ

右前頭部に一つ

右の襟足に一つ


頭頂部の二つが

ぶつかる所で髪の毛はぴょこんと立ち

前髪も左右対象にはならない

襟足毛先は洋服の襟に押され

耳の付け根をこちょこちょして来る

自由奔放な毛先達に

果敢に挑んだ時期もあったけど

さらに天パな事もあり

雨や風ですぐ元通り


そんな話を後輩としていたら

三つじゃないですか？


そんなはずはない


こことここと...

俺の苦悩の日々が亡きものとならぬよう

指で指し示すと

あ～ぁ確かに


流れる月日に

気付けば前頭部のつむじは存亡の危機

頭頂部も時間の問題か


冬の寒さが増した気がしたのも

そのせいか

【震える指先】


とうとう


とうとうだ


水風呂入ったぜ

サウナ通の後輩に付き添われて


水温と緊張感

震える指先がどちらに起因するのかも分からず

繰り返す事三回


噂に聞く至福の状態には届かず

だけど

新しい扉が開く音は確かに聞こえた

次の機会が楽しみだ


外の風が気持ちいい

通りかかったチョコレートショップで

お土産と一緒に買った

チョコレートプリンも

フィナンシェもクリームも美味しい


やり遂げた人間に

世界が優しい



本日

風邪の初期症状

【雪原の先へ】


行ってみたい

若かりし頃は

その想いだけで進んで行けた


賢くなったのか

臆病になったのか

気力や体力の問題か

滑って転んだ経験か

環境の変化か


そうそう突っ走ることは無くなった

特に不満はない

先に進みたい気持ちはある


急いで走る必要がなくなったのかも

自分の特性もだいたい理解した

それでもたまに

走ってみたくもなる


まだまだ

悩み多きお年頃

【白い吐息】


季節を感じる代表格

布団から出なくてもすぐに分かる

冬の可視化


青い吐息も白くなる