【ただ君だけ】


あれはいつだったか

会社支給の携帯が

ガラケーからスマホになり

使用の説明が行われた


初期設定の説明

使用する機能の説明

必須アプリの説明

禁止事項


そして

セキュリティの話


ウイルス等への対策に続き

紛失に備え

画面ロックを設定する事

探せるように

位置情報をオンにしておく事


その時だ

え！本社はいつでもこちらの位置が見れるってこと？

そんな監視みたいな事納得いかない！

声高らかに訴えた


たた君だけが


あ～あ

【未来への船】


実はね

それに乗って

ここまで来たのよ

こっから先は

もうそんなに長い距離でもない

あとはゆっくり自分の足て歩いて行くよ

【静かなる森へ】


たまにお散歩する

自然の中をゆっくり歩くと

自分もその一部になったような気分になる

色々と発見もある

不思議な形に育った木や

普段見かけないような植物

色鮮やかなキノコ

水の流れる音

鳥の羽音

姿は見えないけど

軽快なリズムを響かせる啄木鳥

木々の隙間から見える景色


アブに追い回され

息も絶え絶えに辿り着いた

車の安心感も

【夢を描け】


新しく出来た

マシマシ系ラーメン屋さんの屋号だな

丼の中に

これでもかと描かれた夢たちが目に浮かぶ

もしかして一部地域だけの話かなぁ

【届かない.......】


あの頃は

お互いの足りない所を補いながら

ぴったりと寄り添い

もともと一つだったんじゃないか

そんな風にも思えた

離れることはないと思ってた


スーツのチャック