【君と僕】


揃えば敵無し

なんて思える時もあった

永遠のアシスト王

パスだけでは

伸びないスコアに

ふと立ち止まる

【夢へ！】


アラームの音に飛び起きる

急いで身支度を整える

まだ少し時間の余裕はあるけど

今日はもう出発

外の風が気持ちいい


どこからか音が聞こえる

アラームの音だ

寝起きが悪い俺は

何回か鳴るようにセットしている


まだ残ってたか

スマホを取り出そうと

上着のポケットに手を伸ばす


無い


ズボンのポケットだったか


やはり無い


鳴り止まないアラームに

少しイライラしながら

カバンやポケットに手を突っ込む


あった！


ようやく探し当てたスマホは

枕元に転がってる

とっくに終わったはずの身支度も出来てない

寝ぼけ眼に部屋の時計が映る

やばい


こっちが夢ならいいのに

なんて考える暇はもう無い

そんな毎日

【元気かな】


きっと元気

便りがないのは元気な証拠

たぶん当たってる


嬉しいような


寂しいような

【遠い約束】


そんな事も

あるにはある

胸の奥をざわめかせる


もしかしたら

果たされない方が

良いのかもしれない約束


いすれにせよ

きっとまだまだ先のお話

【フラワー】


地元にその名前を使った

パン屋さんがあった

工房から流れてくる香りに

将来はパン屋さんになると

意気込んだ頃が懐かしい


その後少し知恵が付いてからは

コックさんになれば

パン以外も作れると

夢を広げ


気付けば会社員


パン工房も移転し

香りを嗅ぐ事も少なくなったけど


紆余曲折の会社員


香り立つ花達に囲まれてるから

満更でもない