【ひらり】
随分と縁遠くなった
軽やかさを感じる言葉
気付けば
ひらりと消えていた
残った物と言えば
はらり
のっそり
しょんぼり
ぽっかり
ぼんやり
でっぷり
・・・
消えたの
ひらりだけじゃない気がしてきた
【誰かしら?】
頭髪を奪い
体重を増やし
頼んだ大盛りを普通盛りにし
仕事を溜め込ませ
筋力を視力を肺活量を低下させ
ガチャ運を奪い
目覚ましのセットを忘れさせたのは
一体・・・
【芽吹きのとき】
はたして
まだそれが用意されているのか
土手に並ぶ木
種類は分かんないけど
今にも弾けそうな
パンパンの蕾が沢山あった
今年はあの木が一番乗りかなぁ
まてよ
樹齢は知らないけれど
あの木、毎年花を開かせてる
お花見の桜なんかはもっと上の大御所が勢揃い
あの長老達に比べれば
俺なんかまだまだヒヨっ子
先輩方
精進致します!
【あの日の温もり】
遠いその温もりは
今なお温めてくれる
【cute!】
本人に言うと嫌がるけど
長女は天然だ
高校生の頃
隣町でバイトする為
バスに乗ることになった長女
本人もさることながら
送り出すこちらの方も
不安しかない
事前にバス停まで一緒に歩き
時刻表を見ながら
この時間にやって来る
〇番のバスに乗ると教える
田舎が幸いし本数も少ないので一安心
当日
予定通りにやって来た
◎◎◎行き〇番のバス
乗り込もうとしない長女は
◎◎◎(終点)行きですよ
と声を掛けてくれた運転手さんに
違います違います
◎◎◎行きませんと
お見送りしたらしい
最近は
職場で疲れを吹き飛ばし気合いを入れ直そうと
有名な配管工兄弟のテーマを鼻歌いながら
フ・フ・フッ・フッフフン・フーン・ピヨーンと
下り階段の途中からジャンプし
結構な着地音を鳴らしたあと
廊下に出ると
お偉いさん御一行様が一斉にこちらを見てたのだとか
ちなみに
私じゃありません
みたいな顔して通り過ぎようとしたら
今、飛んでましたよね
と声を掛けられ
すみませ~んっ
と走り去り
罪を重ねたらしい
そんな姉を見てか
長期に渡る自分探しで
キャラ変をし続けた次女は
高校の友達は私のこと天然って言うんだけど
中学の友達は違うって言うんよねぇ
私って天然かなぁ?
と
嬉しそうに養殖っぷりを遺憾なく発揮していた