【ひそかな想い】


ある程度大人だし

一応は立場もある

周囲の目もあれば

それなりの常識も備えてるつもりだ

どうするべきかも頭では分かっている


心の奥底で高鳴る鼓動が聞こえるけれど

許されない立場になってしまったのだ

意識してなければ流されていたかもしれない


ひそかな思いに蓋をして

お菓子を食べた後の指をそっと洗う

【あなたは誰】


とあるイベントで

見覚えのある人を見かけた

だけど思い出せない


絶対知ってるはずなんだけど

どこで知ったかもさっぱり


友人では無い

仕事関係か

知り合いの誰かと居たのか

全く思い出せないまま

眺めていると

目が合った


慌てて会釈をすると

向こうも不思議そうな顔で会釈してくれた

それでも思い出せない

相手も不思議そうだったところを見ると

お互い分からないのだろう


どこかの店員さん？

病院の受付？

イベント関係・・・！


思い出した

別のイベントの時に

めっちゃ可愛い

と

眺めてたあの子だ


ああぁぁ

やばいオッサンだ


いっそ

思い出せない方が良かった

【手紙の行方】


空き瓶に手紙を入れて海へと流す

風船に手紙を結んで空へと飛ばす

それが長い旅の果てに

誰かのところに届く


今やると方々からお叱りを頂きそうな

ひと昔前のお話

もしかしたら環境に配慮された風船なんてのも

開発されてたりするのかなぁ

今度調べてみよう


実際に

その手紙から始まった交流もあったはずだ


そういえば

ペンフレンドなんて文化もあったな


今みたいに手軽な連絡手段や

マッチングアプリのない頃だ


それを運命だ

なんて言うのはちょっと...

なんて思ったりもするけれど

一斉に飛ばし

行方不明にならずに

反応してくれる人の所に届いた数少ない手紙は

やはり運命かもしれない

なんて思えたりもする


何より

子供の頃の俺には

夢のあるお話だった


やった事ないけど


そんな事を考えていたら

このアプリ

運命だったのかも

【輝き】


たぶん

ここ数年

輝いてる


ピークアウト


それは否めないけど

俺にしてはまぁまぁだ


まだしばらくはやって行けそう

いい時間を貰った

【時間よ止まれ】


絶対見た事あるって

このお題

遡って探してみようと思ったけど

気付けば結構な数が積み上がってる

自分のだけでも良いから

検索機能欲しい.......


時間は止まらない


あ、でも

自動ドアの前では止まったような

あの時は

逆に早く過ぎ去って欲しかったけど


時間は止まらない


ここに来るようになってから

まだ1年も経ってないけど

既に検索機能を欲しがるくらいには

過ぎた時間の足跡が残ってる


時間は止まらない


きっと

後戻りしないように

出来てるんだろう


時間は止まらない


それならもう少し

背中を押してくれればいいのに


時間は止まらない


だから

俺の箸も止まらない


時間は止まらない


だから

離れていく君を止められなかったのか


時間は止まらない


だから

留まる事も出来ない


時間は止まらない


きっと直ぐに新しい時間がやって来る


時間は止まらない


たまには止まってもいいんだぜ？