【さよならは言わないで】
もう
〇〇〇似なんて
言わないから
【光と闇の狭間で】
大体そこだと思ってる
自身の黒に囚われるでも
目を逸らすでもなく
認めて
受け入れた上で
上手く付き合っていけるように
なるべく白の方で居られるように
なるべく黒に傾かないように
白も疑う
本当にそれは白なのか
部分的に白く見えてるだけじゃないのか
そもそも白ってどうなのか
そんな事やってると
強い信念なんてものは
なかなか育たず
いつもブレブレだ
もはや初老の呼び声も高い
今も狭間でブレブレじぃさん
きっと
思い描いていた
立派な大人になる日はもう来ない
弱くなった体幹で
さらにブレブレしながら歩く
ゆっくりゆっくり
【距離】
うちの会社は
何度かグループ内での組織改編が行われ
入社した頃から考えると
随分と様変わりした
その改編の1つ
これから一緒に仕事をやっていく事になる仲間達で
一席設ける事になった
全員、初対面では無かったから気楽な席になった
一人のおっちゃんが俺を見て
あら、〇〇〇にそっくり!と
とある芸能人の名前を言った
似てはない
〇〇〇さんが当時
ドラマの役で着ていた服装やヘアースタイルが
俺が好む物と似ていた
それを伝えるても
それだけじゃない
周りからも言われるやろ
と続ける
俺をヨイショする感じでもないし
確かにそのメリットも無い
俺もだんだん満更でもなくなり
その日の飲み会を終えた
翌日以降
事ある毎に〇〇〇の名前を出してみる事にした
そして
俺と周囲の間に出来た
距離
【泣かないで】
君のそれには理由がある
いつもそうだ
もちろん皆そうだろう
それぞれに理由がある
悔しかったり
悲しかったり
嬉しかったり
虚しかったり
寂しかったり
怒りからってのもあるだろう
第三者として聞けば
その中には腑に落ちない物もある
努力不足だとか
無知ゆえにとか
それ泣きたいのは相手だろうとか
まだ泣くタイミングじゃないとか
そうなってしまった相手に
わざわざそんな事は言わないけれど
耳に届きそうな言葉を探しながらも
思ってしまう事がある
だけど
君の涙にそれを感じた事がない
溜め込んで溜め込んで
とうとう溢れてしまったその涙は
しっかりとした理由を纏い
スっとこちらの心にも落ちてくる
溜め込む君はそうそう泣く事はないから
泣かないで
とは思わない
君の目に涙が浮かぶ時は
きっと泣くべき時なのだ
ただ
君が花粉症や嬉しさ以外で
泣かなきゃならない事が
もう起きなきゃいいな
とは思う
【冬のはじまり】
ついに
自動販売機で温かい飲み物を買った
外で冷えた指先に
ペットボトルのやわらかい温さか気持ちいい
少し前は冷たい飲み物一択だったけど
環境が変われば
求めるものも変わる
自分が変わったつもりは無くても
時と共に変わってるんだろう
いつか体温を失う時には
やはり温度を欲するだろうか